2020年6月21日

 

 

 朝日新聞俳壇、歌壇等からの印象句、印象歌の報告、第360回です。

 さし絵に大先輩の作品が掲げられていました。「nov.」とあっても「November」ではありません。

 

 

【俳句】

 

 

田植機の・おづおづと入る・水面かな (豊岡市 山田耕治)(長谷川櫂選)

 

 

(当地まさに田植えの時期です。田植機がまさにそのように田んぼに入っていきます。)

 

 

七月や・ついに軍馬の・食はれけり (福知山市 森井敏行)(長谷川櫂選)

 

 

(コロナ禍で食料途絶の場合、飢えてペットを食っただろうか?)

 

 

万緑を・二軒で分けて・峡暮らし (横須賀市 丹羽利一)(大串章選)

 

 

(この世の贅沢。)

 

 

【短歌】

 

 

水のこえ・聴きたくて来し・水際にて・さみしき鳥の・羽根を拾いぬ 

                            (福島市 美原凍子)(永田和宏選)

 

 

(この歌で気づく。今やほとんど自省、内省の短歌が詠われていない。)