2019年12月15日
朝日新聞俳壇、歌壇等からの印象句、印象歌の報告、第333回です。
【俳句】
十二月八日・少年兵士を・志す (岡山市 三好泥子)(大串章選)
(これからの日本に〇月〇日があるかもしれない不安。)
消防車・仕事を終へて・帰りけり (神戸市 倉本勉)(大串章選)
(不謹慎ながら、興奮の後の寂しさがあるのが事実。)
十二月・八日下駄箱に・靴あふれ (松山市 野口寿雄)(高山れおな選)
(あの日、集団行動があったのだろうか。聞いたことがないが。)
【短歌】
罵声浴び・思へばそれは・なんくるなし・あの男はただ・悲しく育てり
(大分市 伊田三津)
(「なんくるなし」はよかったが、悲しき存在が多すぎる。)
鎮まれば・自ずと解かる・我が心・恨んでいたが・ゆえの狂乱 (岐阜市 澤田久八)
(そういう自分に気づくのはつらかろう。)