2019年5月5日
朝日新聞俳壇、歌壇等からの印象句、印象歌の報告、第301回です。
【俳句】
春雷の・一閃古都を・引き締むる (堺市 杉山千恵子)(稲畑汀子選)
(「日常」の上に「超越」があることを忘れるなの一撃、と言えば大袈裟か。)
一日の・満ち足りしこと・夕牡丹 (福山市 広川良子) (稲畑汀子選)
(牡丹には完璧性、絶対性がある。ゆえに牡丹があって一日が満ち足りたということになる。)
美しき・蝶のあと追ふ・ひとり旅 (長崎市 田中正和)(長谷川櫂選)
(犯罪になりかねない狂気の旅か、追憶の旅か?言うまでもなく前者の方が面白い。)
【短歌】
スラッシュを・入れて明日へ・踏み出せる・カッターとかを・握らせてくれ (横浜市 折田日々希)(佐佐木幸綱選)
(他者に依存するな!と言いたい。)