2019年4月8日

 

 

朝日新聞俳壇、歌壇等からの印象句、印象歌の報告、第297回です。

 

 

【俳句】

 

 

草木に・名前のありて・春たのし (つくば市 新保博司)(大串章選)

 

 

(名前があって存在は存在を得る。ヒメオドリコソウ群落などは命名の妙もあって本当に楽しい。)

 

 

病室の・窓よぎりしは・初燕 (八代市 山下接穂) (稲畑汀子選)

 

 

(何処にも大自然の便りは来る。)

 

 

【短歌】

 

 

両ひざを・痛めしガントルガ・ガンエルデネ・いま序二段で・再起の土俵 

(名古屋市 諏訪兼位)(高野公彦選)(永田和宏選)

 

 

(照ノ富士のこと。糖尿病もあるらしい。全快復帰を熱望する。)

 

 

あの日から・八年を経て・なほ帰還・困難区域に・わが家朽ちゆく

 (国立市 半杭蛍子)(高野公彦選)(佐佐木幸綱選)

 

 

(理不尽に対して短歌を詠むしかない。そういう一首。)