2018年12月23日

 

 

 朝日新聞俳壇、歌壇等からの印象句、印象歌の報告、第283回です。

 

 

【俳句】             

 

 

足跡が・沖を見ている・冬の海 (鹿児島市 青野迦葉) (大串章選)

 

 

(その足跡は次にどこに踏み出されていったのだろうか?)

 

 

また一人・詰める屋台の・おでん酒 (柏市 物江里人)(高山れおな選)

 

 

(一人で飲みたいのか、みんなと飲みたいのか、屋台に来るやつは矛盾に満ち満ちている。)

 

 

木枯に・吹き寄せられし・立ち飲み屋 (米子市 中村襄介)(高山れおな選)

 

 

(軽いから風に煽られてしまうのだ。)

 

 

【短歌】

 

 

作者像の・みえないうたは・つまらぬと・抉(えぐ)られて沁む・評者の言葉 

(仙台市 沼沢修)(永田和宏選)

 

 

(見える見えない、つまるつまらぬは結果論。大事なのは詠う姿勢、詠わないではいられない必死さでしょう。)