2018年8月27日

 

 

 朝日新聞俳壇、歌壇からの印象句、印象歌の報告、第266回です。

 

 

【俳句】

 

 

今宵より・守宮(やもり)二匹と・なりにけり (今治市 横田青天子)(長谷川櫂選)

 

 

(単純な事実、それだけのことだが、その事実、その事実への気づきがけっこう共有されている。)

 

 

啼きやまぬ・鴉(からす)朝から・園残暑 (市原市 鈴木南子)(稲畑汀子選)

 

 

(残暑、酷暑へのイライラ感が「啼きやまぬ鴉」でわかる。)

 

 

【短歌】

 

 

うつし世の・不思議を考え・ていたら・テレビに山本・リンダが映る (広島市 角田由美子)(佐佐木幸綱選)

 

 

(山本リンダという非現実性が日常に介入してくるというわれわれの日常の不思議。)

 

 

アメフトに・女子レスリング・ボクシング・「権力は腐敗・する」の図を見る (延岡市 片伯部りつ子)(高野公彦選)

 

 

(事件をこういう一般化で片付けてしまうのはよろしくない。腐敗しない権力を作るにはどうしたらいいかという努力を放棄させてしまう。)