2018年7月28日

 

 

 共産主義革命において農民をどう位置づけるかというのは革命理論上の重要問題である。

 共産主義革命はプロレタリアート(無産者)によるブルジョアジー(有産者)に対する革命ということになっている。そこではプチブルジョアジー(小規模資産を有する者)たる農民は革命の主人公とは理論的にはなりえない。

 しかしながら、現実の革命において農民が極めて重要な革命の主体であったことはロシア革命、中国革命、キューバ革命等々で厳然たる事実である。

 革命理論家はこの理論と現実の違いについての説明に苦慮してきた。そして革命成就後の農民の扱いをめぐる厳しい路線闘争が発生することとなった。

 しかし、革命理論家につき合っていては5円玉の話にたどり着けないので、次に進む。

 

 

 いずれにしても、現実には農民の力を借りて革命運動は展開されざるを得ず、プロレタリアート・工場労働者とプチブルジョアジー・農民は「労農提携」「労農同盟」といったスローガンのもとで共闘することになる。

 その象徴として採用されたのが旧ソビエト国旗「ハンマーと鎌」であり、日本共産党党旗「歯車と稲穂」である。言うまでもなく「ハンマー」「歯車」が工場労働者の象徴、「鎌」「稲穂」が農民の象徴である。

 

 

 さて、我々が日常お目にかかっている5円玉、この表の面のデザインも日本共産党党旗と同じ「歯車と稲穂」なのである。

 共産主義革命、労農同盟、日本共産党党旗とつながりのある5円玉、そのデザインに秘められた思想とは何なのであろうか?そのデザイン採用にどのような経緯があったのだろうか?

 

 

(申し訳ありませんが、問題提起をしただけで本稿は終了です。なお、5円玉に歯車なんかあった?という方は、けなげに脇役的働きを続けている5円玉をよーく見つめてあげてください。)