2018年6月10日
朝日新聞俳壇、歌壇からの印象句、印象歌の報告、第255回です。
【俳句】
先生の・一人が転ぶ・田植えかな (静岡市 松村史基)(長谷川櫂選)(大串章選)
(先生の熱心、夢中がほほ笑ましい。)
昼寝覚・母と思へば・妻の声 (西東京市 髙橋秀昭)(長谷川櫂選)
(こどもの頃の夢、最近見ていないなあ。)
藻の花の・吐き出す泡の・呪文めく (西海市 原田覚)(大串章選)
(あの泡には無から有が生ずるような神秘がある。)
【短歌】
立飲みの・中年客の・足元の・鞄の上の・薔薇の花束
(川越市 渡邉隆)(佐佐木幸綱選)
(共に祝う者のいない孤独。路上観察学会人間版。)