2018年5月20日

 

 

 朝日新聞俳壇、歌壇からの印象句、印象歌の報告、第252回です。

 

 

【俳句】

 

 

天空の・広さを知らず・鯉幟 (嘉麻市 松井春光)(大串章選)

 

 

(自己という柱につながれて天空を知らず。哲学的俳句。)

 

 

惜春の・心通はす・友の居り (米子市 中村襄介)(稲畑汀子選)

 

 

(これまた自己という突っかい棒がお互いに外れたがゆえの淡交であろう。当方は我執が強まっている。)

 

 

【短歌】

 

 

潮流を・泳ぎ切ったる・青年の・心の闇を・想う黄昏 

(東京都 影山博)(佐佐木幸綱)

 

 

(あの脱走犯、そんなに悪い奴ではないのではないか?ほめてやれば立派な男になれるのではないか?)

 

 

出航の・汽笛響けり・定年の・職場に届く・採用通知 

(相模原市 盛山直人)(馬場あき子選)

 

 

(人々の精神的な安定を経済的繁栄よりも優先させることに社会目標を切り替えることが必要だ。不採用通知だったかもしれないのだ。)