2019年9月4日
朝日新聞俳壇、歌壇からの印象句、印象歌の報告、第216回です。
【俳句】
氷菓食ぶ・掬(すく)えばくもる・銀の匙(さじ)
(熊本県菊陽町 井芹眞一郎)(稲畑汀子選)
(銀の匙がアイスで冷えて水蒸気が付くという物理が詩となって涼が生じる。)
少年行く・夏草の首・落としつつ (熊谷市 内野修)(金子兜太選)
(「首落とし」というところに少年のやけくその、乱暴の、そして「行く」で陰湿ではない心理が、思われる。)
捨て石の・三百万や・敗戦忌 (福島県伊達市 佐藤茂) (長谷川櫂選)
(対北朝鮮対応でも何百万という単位での人の死を数えて作戦の当否が検討されているはずだ。いたたまれないが不可避とも思う。)
【短歌】
なし