2017年7月24日

 

 

 朝日新聞俳壇、歌壇からの印象句、印象歌の報告、第210回です。

 

 

【俳句】

 

 

下町に・残る昭和の・夕焼かな (新居浜市 三浦八重子) (大串章選)

 

 

(平成の夕焼という言葉は成立しないのであろう。さて、明治の夕焼という言葉も成立しないのはなぜ?)

 

 

追ひ抜きて・振り返りたき・白日傘 (神戸市 末永拓男)(大串章選)

 

 

(期待外れを知りつつ期待する人間の本質。)

 

 

文明を・嫌ひて団扇・手放さず (今治市 横田青天子) (金子兜太選)

 

 

(真の「保守」。)

 

 

【短歌】

 

 

 絆とか・感動だとかに・酔えなくて・横向く子もあり・集合写真 

(町田市 村田知子)(佐佐木幸綱選)

 

 

(健全な批判精神だと思う。)

 

 

ガリガリ君・「当たり」なれども・替えにゆく・勇気ある者・だれも居ぬ家庭(いえ)

 (東京都 松本知子)(佐佐木幸綱選)

 

 

(この家庭を肯定的にとるか、否定的にとるか?考えたが、ユーモラスで楽しい家庭なのではないか。)