2017年2月23日
IS、ボコハラム、キム・ジョンウンと並んで国際政治の舞台から排除されなければならないのはアメリカ大統領トランプだ。もちろん、それぞれの地位の正当性、とられる具体的な政策に応じて対応手段は適切に選択される必要はあるが、根本的政策転換は望み薄と考えざるをえず、トランプは根っこから排除するほかに道はない。
さて、報道されているようにイギリスではトランプを国賓として迎えることに対して反対署名が185万人を超え、招待反対デモが繰り返し展開されており、トランプが英議会で演説することについては下院議長が認められないと声明を出している。イギリス世論全体としてはその内向き志向もありトランプ歓迎のほうが強いようであるが、全世界的反トランプの動きの一環としてイギリスの反トランプ運動は大いに評価に値する。
日本の場合、先の日米共同声明において安倍首相はトランプの本年中の公式訪問を要請し、トランプはそれを受け入れている。このまま進めば美しい日本の秋を汚しにトランプがやって来てしまうのだ。それに対する反対運動の動きが我が国で見られないのはイギリスと比べて如何にもさびしい。
アメリカ依存国家・日本にとって面従腹背は不可避であるので、面従カードとしての安倍首相は、アンナチュラル・ハグを含めて、それなりのポーズをとればいいであろう。しかし、日本全体が甘い歓迎をして、トランプに日本の世論のありようを誤解させるようなことがあってはならない。それは世界に対する日本の恥だ。
聞くところによれば26日(日)の東京マラソンではランナー3万人、観客100万人の予想のようだ。この人数のレベルで訪日したトランプに対し日本の世論が反トランプであることを知らしめようではないか。日本の民衆はかつてアイゼンハワー大統領の訪日を阻止した栄えある実績(1960年安保闘争におけるハガチー事件)をもっているのだ。