2016年8月8日

 


朝日新聞俳壇、歌壇からの印象句、印象歌の報告、第162回です。

 


【俳句】

 


 星になる・ことが願ひの・星祭 (熊本市 吉沢亮子)(金子兜太選)

 


 (死んで星になると、最近は聞かなくなった。)

 


 ぐんぐんと・緑色増す・帰省かな (船橋市 藤井元基)(長谷川櫂選)

 


(新幹線による帰省だな、そのスピード感。)

 


 【短歌】

 


 渾名(あだな)付ける・生徒は次第に・稀となり・教科もて呼び・事足りており

(八尾市 吉谷往久)(佐佐木幸綱選)

 


 (生徒にとって先生の人格・個性が感知されなくなってきているということか?)

 


 都会(まち)に出て・太郎も次郎も・帰り来ず・里に染み入る・ひぐらしの声

(仙台市 沼沢修)(高野公彦選)

 


 (太郎、次郎、仕事で忙しいのか、お金がないのか?)

 


 朝昼晩・植田を見つつ・暮らすなり・萍(うきくさ)ゆらし・蝌蚪(かと)のさ走る

 (西条市 亀井克礼)(永田和宏選)

 


 (この自足の気分に自分はなれるだろうか?蝌蚪はおたまじゃくし。)