2015年8月24日


朝日新聞俳壇、歌壇からの印象句、印象歌の報告、第113回です。

 

【俳句】


 裏方に・徹し切れずに・神輿舁(みこしかき) (千葉県横芝光町 藤田考成)(稲畑汀子選)


 (筆者は小学校高学年時の経験しかないが、かつがないではいられないあの心理というのは実に不思議。)


 冷やし酒・まだ照る中の・飲み始め (山口市 大庭一定)(長谷川櫂選)


 (こちらは逆に説明不要。日が暮れるのを待ってはいられない。)


【短歌】  


 新安保法制反対デモは参加者にそれぞれ深い感慨を与えているようだ。まずその3首。 


 廃案を・求めて再び・集まりし・群衆の上に・まるい月出る (名古屋市 塚田陽子)(馬場あき子選)

 古希にして・デモデビューよと・茶化しつつ・八月の街に・声熱くあぐ(鳥取県 長谷川和子)(佐佐木幸綱選)

 妻強し・嫁いだ娘と・デモに行く・兜太先生の・ポスター持って (横浜市 沓掛文哉)(高野公彦選)


 なお、8月30日(日)は一連の反対行動の中でも最大規模の国会包囲行動が予定されている。2時集合(筆者は1時半日比谷公園有楽門集合)だ。

 


 蹴られたか・居眠りしていた・妊婦さん・優しい笑みで・お腹なでおり (神戸市 康哲虎)(馬場あき子選)(高野公彦選)


 (前句ではギョッとさせられるが、ほほ笑ましい展開が待っていた。)


 花氷の・隣で待つと・君からの・メールを読めば・浴衣で急ぐ (箕面市 遠藤倫子)(佐佐木幸綱選)


 (当世夏宵値千金!)