2013年9月8日
朝日新聞俳壇、歌壇からの印象句、印象歌の報告、第13回です。翌日新聞休刊のため1日早い掲載でした。
【俳句】
流れ星・闇のどこかが・動きをり
(岡山市 伴明子) (稲畑汀子選)
秋めくや・昨日と違ふ・影の色
(新城市 小山柳二) (長谷川櫂選)
(今回の二句は何よりも発見。いつでも得られるものではない。句にしておかなければ忘れてしまう。)
【短歌】
泰山木は・蝉の木花の木・寂しければ・父とし夫とし・凭(もた)れに行く樹
(岐阜県 棚橋久子) (馬場あき子選)
ひまはりの・後ろより見る・ひまはりの・見てゐる先の・三陸の海
(埼玉県 小林淳子) (高野公彦選)
(今回の二歌は歌の展開で読者を振り回す歌である。ベテランのなせるわざと見た。ところで「泰山木」の作者は娘であろうか、妻であろうか。)