2013年6月18日


 朝日新聞に朝日俳壇・朝日歌壇というページが毎週日曜か月曜にあります。俳句、短歌それぞれ4人の選者による80の作品(1人の選者が10作品)が掲載されています。

 以前から読んでいましたが、読み捨ててしまうのはもったいないので、印象に残った句と歌をみなさんにお知らせすることとしました。
 これから原則毎週1回のお知らせとなります。

 なお、切れ目がわかった方が読みやすいと思うので、かってに「・」で切れ目を入れました。感興を削ぐことになるかもしれませんが、悪しからずお許しを。

 【俳句】

 あの世にも・咲いてゐそうな・山法師   

(吹田市 笠行信子)   (長谷川櫂選)

 雲を蹴り・雲を渡りぬ・みづすまし    

 (仙台市 柿坂伸子)   (大串章選)

 夕立の・真ん中走る・下校の子      

(大津市 西村千鶴子)  (大串章選)

【短歌】


 脱出も・考えているけど・オクビにも・出さず動かぬ・動物園のワニ

(吹田市 谷村修三)  (永田和宏選)

 なりすます・日々を重ねる・就活は・自分を玉虫・色にしてゆく     

(神奈川県 桑山俊昭) (佐佐木幸綱選)

 「こ」と打てば・「ごめんね」と出る・私の・携帯電話・しずかに閉じる 

(加賀市 敷田八千代) (佐佐木幸綱選)

 廃校の・グランドにあまた・鹿の糞・よけつつノックの・球を追いけり 

(福岡県 住野澄子)  (高野公彦選)

 風薫る・サツキ、サザンカ、ハクチョウゲ・根こそぎ掘られ・除染進行 

(福島市 伊藤緑)    (高野公彦選)