2013年5月20日
ニシンの子がなぜカズノコなのか?
卵の数がとても多いので「数の子」とも言われているが、魚卵一般、卵の数が多いので、ニシンだけ数の子というのは説明不十分だ。
ニシンのことをアイヌは「カド」と呼ぶそうだ。「カド」の子だからカズノコ、筆者としてはこの説を採りたい。
「カド」の子で「カズノコ」とくると、「タラコ」が思い出される。タラの子だから「タラコ」は当たり前だが、これを「メンタイコ(明太子)」ともいう。
「メンタイ」は朝鮮語で「スケソウダラ」のことである。
ソ連時代だったと思うが、あちらで買ったタラコの缶詰には「メンタイ・イクラ」と書いてあった。
朝鮮語の「メンタイ」は外来語としてロシア語化していたのだ。
「イクラ」は日本ではサケの卵だが、本来ロシア語で「魚卵」一般をいう。
だから、「メンタイ・イクラ」で「メンタイコ」「タラコ」ということだ。(「タラコ」というのは東日本、「メンタイコ」というのは西日本のような気がする。朝鮮文化の影響度のちがいか?)
「イクラ」というと、サザエさんの親戚の子に「イクラちゃん」がいた。
サザエさんは、親戚の子にロシア語の名前の子がいたということになる。
サザエさんはなぜサザエさんと命名されたのか?
カズノコからイクラまでのことを考えていて、この疑問に至った。
サザエというのは、ほかの家族の名前の中でやや特異ではないか。
今は死語となっている「パーマネント」のサザエさんのヘアスタイル、あの凹凸のあるヘアスタイル、あれが長谷川町子女史に突起がいくつもあるサザエを思いつかせたのではないだろうか。
長谷川町子女史によるサザエさんの命名がなければ、サザエはそれほど一般的に知られる物とはならなかったと思う。貝類で全国に通用するのはアサリ、シジミ、ホタテ、アワビまでではないだろうか。
みなさん、最近、サザエ食べましたか?