2012年9月23日



 酒飲めば否応なしの自己顕示抑えんとしてひとり酒にす



 ありがたき誘いはあれどその店は苦き思いがいまだ残れり



 面白いと言われることのつまらなくいつのまにかの都の(たつみ)



 理知てふはその場をもちて活きるものあの「超克」の逸脱悲し



 好悪愚痴人の悪口我知るや店の外には涼風ぞ吹く



 カネの音がジャラジャラとするだけならば断絶するも悔いはなからん



 京劇の厚き化粧の美姫達が伴奏低く消え去って行く