2000年11月14日

  この12日まで、福岡県立美術館で、「無言館所蔵による戦没
画学生『祈りの絵』展」が開かれており、最終日に出かけてきまし
た。

  太平洋戦争で若くして戦没した現東京芸大、多摩美大などの
画学生の遺作を集めた展覧会です。

  作品もさることながら、作品に添えられているプレートにある
画学生たちの死んだ戦場、頭部貫通銃創、爆死、戦病死など
の死亡原因、私たちの子どもとほぼ同年齢の死亡年齢、遺族
の思い出などが涙を誘い、画学生たちと同世代と思われる老
人たちがハンカチを握り締めて見入っていました。
  すすり泣きが聞こえる展覧会というのは初めてでした。

  遺作を集めるのに尽力した洋画家野見山暁治氏が福岡出身
であったため、福岡で展覧会が開かれたのですが、無言館とい
うのは窪島誠一郎氏が長野県上田市に設立したもので、戦没画
学生の遺作が常設展示されています。