2002年9月30日
こんなことは当人が感激しているだけで、皆さんの共感は得られない
かもしれませんが、偶然というものには本当に驚かされます。
9月14日(土)の岩戸山古墳訪問の日、予定外で市内の「横町町家
交流館」というところに寄りました。
1階をさっと見て帰ろうとしたところ、案内のおじさんから2階に「酒井
田柿右衛門資料室」があるから見ていけといわれました。
佐賀県有田の柿右衛門と八女市はどういう関係があるのか尋ねると、
酒井田家は八女市南郊の元豪族で、戦国時代に戦さで敗れて一族が
ばらばらにされたのであり、酒井田家のルーツは八女市だというので
す。
2階に人間国宝第14代酒井田柿右衛門の作品が3点並んでいまし
たが、実は9月6日に福岡三越で「14代酒井田柿右衛門展」を見たば
かりだったのです。
更に、これも予定外の「堺屋(旧木下家住宅)」というかつての大金持
ちの家を見たのですが、これも帰ろうとしたところ、庭に新しい句碑が
二つ並んでいました。
一つの句碑の字が読めないので、案内のおばさんに教えてもらうと、
「蝉時雨 児は担送車に 追いつけず」。山本健吉の妻、石橋秀野が、
肺結核病状悪化で、子どもを置いて療養所に運ばれなければならな
かった時の句で、石橋秀野の絶句。
NHK教育テレビ「人間講座・女流俳人の系譜」で9月10日に紹介さ
れたばかりのものでした。
それぞれ、直前のことがなければ、ほとんど興味を持たずに通り過
ぎてしまっていたはずです。