2003年4月8日
香港の有名映画スター、レスリー・チャンが自殺しました。
レスリー・チャンは、自殺報道の顔写真からも分かるように、筋肉もりもり、
胸毛ごわごわというマッチョ俳優ではなく、中年になってもなおあどけなさが
残る少年美の男優です。
したがって、主な出演作品として自殺報道では様々な作品が紹介されてい
ましたが、私としては、京劇の女形スターを演じた「覇王別姫~さらば、わが
愛(陳凱歌監督)」、ホモセクシュアルの「ブエノスアイレス(王家衛監督)」が
印象に残る作品となっています。
さて、自殺とは、「意志により死ぬ」ことですから、大脳的自己の判断により
死ぬことであり、その目的は大脳的自己により大脳的自己を殺すことにあり
ます。
したがって、一般に言われる自殺は大脳的自己が死ぬだけでなく肉体的
自己も道連れにしてしまうものですから、目的の逸脱があると言わねばなり
ません。
大脳的自己による肉体的自己との無理心中とも言えるし、さらに飛び降り
自殺で下の通行人を巻き添えにしてしまう場合にも例えられるでしょう。
純粋な大脳的自殺とは、すなわち肉体的自己の死を伴わないものであり、
過度の飲酒や各種ドラッグの使用による大脳の破壊(別人格への移行)がそ
れに該当することになります。
統計上日本の自殺者は年間約3万人ですが、実質的には数十倍、数百倍
と考えるべきでしょう。