夏休み初日。

 

わたしはサロンにお客さま。

娘はひとり、リビングで宿題。

 

 

2時間ほどして、

リビングのある階上にあがると、

娘が興奮してかけよってきた。

 

 

「ママ!ママ!

 ○○が来たの!

 公園で待ってるって!

 お仕事、あとどれくらいで終わる⁈

 玄関でてもいい??」

 

 

わたしもびっくり!

その、クラスメイトの男の子は、

決して近いとは言えない距離に住んでる。

お互い遠方から電車通学している。

 

 

この夏の日に、

自転車でいったい

どれくらいかかったのだろう?

 

 

「玄関そっと出て、

 行っておいで。

 日差しが暑いから、

 しばらく遊んだら

 ふたりで戻ってくるんだよ。」

と伝えるやいなや、

風のようにいなくなる娘。

 

 

わたしは、お客さまを見送ると、

ふたりの気持ちを考えて

わくわくきゅんきゅんしながら

おやつを用意した。

 

 

だって

施術中は、

インターフォンは切ってしまうから

ピンポンは鳴らない。

 

 

小さな家のリビングは

2階にあって、

大きな声でないと、

声は届かない。

 

 

いったいふたりはどうやって

お互いに気づいたのだろう…??

 

 

1時間ほどして

ふたりで帰ってきて

涼しい部屋でおやつを食べて、

笑い声が聞こえてた。

(わたしは、施術後の掃除洗濯をしてた)

 

 

お友だちが帰ったあと、

何気なく聞いてみた。

「ピンポン鳴らなかったのに

 よく○○が来たって気づいたね」

 

 

そしたらね、

 

 

「金曜日の日に、

 自転車のベルを鳴らすって

 ○○が言ってたの。

 大きな音で鳴らすからって。

 耳を澄ませてたら、

 チリンって聞こえたから、

 窓の外を見たら、

 ○○だったの!」

 

 

もう♡

なんて可愛らしいの!

 

 

この時代、

誰か、何かを待つ時間

想う感覚

繋がる感覚

聴く感覚

捉える感覚

 

 

電子機器から一線を引いて

この子たちが

日々養っていることの

奥深さと

ひととしての大切なものを

改めて気づかせてもらった

10才の夏のひとこま♡