私の友人の母は、90歳の高齢であるが一人暮らしをしている。
ある日、その友人が孫を連れて実家に行った時の事
孫が仏壇に向かって手を合わせながら
「おじいちゃん、早くおばあちゃんをお迎えに来てください」
と願っていたとのこと。

高度の難聴で、普段は会話もままならない母だが
その時に限って聞こえていたらしく、たいそう不機嫌だったそうだ。

 

仕事を退職して、帰省し、自分の母を看取った友人がいる。

その友人には、姉妹のように育った叔母がいる。
母が亡くなった後は、その叔母を介護して、もう10年になる。
叔母とは意思疎通が図られない状態だが

それでも、おむつ交換をすると笑顔になるという。

その友人もリウマチで定期的に治療しており、体力的につらいので
その間はショートステイを利用しつつ介護を続けている。

 

彼女も、仏壇に向かい、早く叔母を迎えに来てほしいと
両親に願うと言う。

いずれも、思わず笑ってしまうが、ちょっと切ない話しである。