相撲は(事実上の)国技であることは知っている。
相撲は神事であり、土俵が神聖な場であると言われていることも知っている。
ただ、その由縁について詳しくは知らない。
しかし、次の5月場所から少し違う視点で見るかもしれないと思った出来事がある。
それは3月場所の八角相撲協会理事長の挨拶にある。

 

「初日の挨拶から」 
古来から力士の四股は、邪悪なものを土の下に押し込む力があると言われてきました。

また、横綱の土俵入りは五穀豊穣と世の中の平安を祈願するために行われてきました。

力士の体は、健康な体の象徴だともいわれます。
床山が髪を結い、呼出が拍子木を打ち、行司が土俵をさばき、そして、力士が四股を踏む。

この一連の所作が、人々に感動を与えると同時に、

大地を鎮め、邪悪なものを押さえこむのだと信じられてきました。

 

「千秋楽の挨拶から」 
この3月場所を開催するにあたっては、一つの信念がありました。

元来、相撲は世の中の平安を祈願するために行われてまいりました。

力士の体は、健康な体の象徴とされ、四股を踏み、相撲を取る。

その所作は、およそ1500年前から、先人によって脈々と受け継がれてまいりました。

今場所は過酷な状況下の中、皆様のご声援を心で感じながら、

立派に土俵を務めあげてくれた全力士、そして、全協会員を誇りに思います。
我々は、これからも伝統文化を継承し、100年先も愛される国技大相撲を目指してまいります。

 

そうか!そういうことだったのかと思った。
そしてもう一つ。立行事の進退伺いもあった。

これは軍配差し違えによるものであるが、差し違えは立行司昇格後4度目とのこと。

世が世なら切腹だ!! と言われている差し違え。

これは立行司は常に短刀を持っており、差し違えた場合は切腹する覚悟で臨んでいるのだ

という意志の表れからきたらしい。

 

相撲つながりでいうと、看護協会とも縁の深い秋田県出身の内館牧子氏は

無類の相撲好きで有名である。
いつの日か彼女の本を読んでみたいと思っている。