もしも恋人の見た目が毎日変わったら…


見た目に囚われることがない

真実のロマンスを求める方におすすめ

​ビ




家具デザイナーのウジンは、ある日を境に寝るたびに外見が変わってしまう特殊体質となってしまった。老若男女、国籍問わず、様々な人になり得るため、家にはいくつものメガネや服を揃え、姿が変わってもいいように非対面で仕事をし、毎日に対応すべく生きていた。


ただ真実の愛を伝えるロマンス作品は数多くあるが、この作品は、テーマを目立たせるための設定がよく活きていた。


この物語の面白いところは、今まで聞いたことのない珍しい設定があるだけでなく、ウジンの人生を楽しむより、こなすといった方がふさわしい少し不自由な日々の中で、恋をし、愛に出会い、生きる目的を見つけ、人生を豊かにしていく…そんな良い設定だけに頼らない物語の良さを感じられるところだった。


毎日姿が変わるウジンに対して周りの反応はやはり毎日変わった。ただ1人だけ、変わらず接してくれたのが家具屋で働くマドンナ、イスだった。彼女の行動や人生観には魅せられた。まず、家具屋で働いているということも素敵だし、働く姿も素敵だった。誰にも分け隔てなく接客して、この机のこんなところがいいんです、と伝える様子は、好きな人の話を友人にするようで、多分ウジンはそういうところに惹かれたんだと思う。


私はイスが普通とはちょっと違う、本質を見る人だというキャラクター設定も好きだけど、普通の女の子な一面も好きだった。

ウジンが「なんで食べる前じゃなくて、食べている途中に髪を結ぶの?」って聞いて、イスがなんて答えたでしょう。

少しお茶目で不思議なところもあって、でも本質を見て、愛する、そんなイスは見た目ももちろん素敵だけど、それだけじゃない美しさが感じられた。


彼女は彼のありのままを愛していることは事実だったが、毎日姿が変わる彼を愛する彼女にとって、彼を見つけるのは透明人間を探すくらい難しくて、人混みの中、知らない手に触れられるのはすごく怖いことだったと思う。ウジンは幸せさ故に、それを一時忘れてしまっていた。

気遣いすぎるのはよくないけど、自分が相手に与える不安さや不快さの可能性を全く忘れてしまうのはそれもまたよくないということを、この映画から学べた。


この作品は音楽もとてもすきだった。

劇中歌のAmapolaは、クラシックな豊かさがありつつ、少しポップなメロディなのにスローという組み合わせで、どの世代の人にも愛されるリラックスミュージック。ホセ・ラミレスギターのポロポロ…パラン、という心地よい音色も、曲の良さをさらに映画に合う雰囲気にしていた。


映画全体的に意外とポップで軽いと感じることがあった。その少しのミスマッチ感がこの映画の雰囲気を明るくして、いい意味でBGM感を強くさせていた。

現実にはありえない設定だけど、おかしいと感じることなくすんなり受け入れられたのは、SFのようなリアルな映像があったわけではなく、この少しのポップさがあったからなのだと思った。


内面を見ること、真実の愛、という若干重めのテーマとやはり起こる転(事件)が、音楽とキャラクターの不思議な魅力によって緩和されて顔をしかめることなく観ることができた。




余談です、私は韓国の俳優さんに詳しくないのですが、イスを演じているハンヒョジュさんのことは唯一好きで、DVDショップでハンヒョジュ買いしちゃうこともしばしばあります笑


心地よい雰囲気を楽しみたい方におすすめです。

あなたもきっとイスになりたくなります


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