母子手帳の一番最初のページには

宝石赤保護者の氏名二行
宝石赤子の氏名
宝石赤子の生年月日

を書く欄がありました。

保護者の氏名…

これを見た瞬間

わたしは彼の苗字でもう書いてしまっていいのか!?

それとも今の苗字のままか

下の名前だけ書くか…

こんなことを悩んでました。

早く書けるところは所は書きたいびっくりマーク

と強く思っていたからです。

 

 

クローバークローバー



彼との約束の時間が迫る中…

私は彼と会えるか不安になっていました。

これまで彼と会う約束をしても、急な仕事でドタキャンされることが多かったからです。

彼と会うと約束した日には、彼がお腹を空かせてるはずだと思って彼が喜ぶご飯やピザを買って待っていることが多かったのですが…

ドタキャンが多かったので、二人で食べるはずのご飯を一人で泣きながら食べることも多々ありました。

今日もそうなるのではと不安で不安で仕方ない中、食事の用意をしながら彼からの連絡を待ちました。

彼から「今から行くね!!」という連絡がきても

ほんとうに来るのか信じられないほど

私にとっては彼のドタキャンはトラウマになっていました。


クローバークローバー

 


予定通り彼が来て…

ほっとして、今日のエコーと母子手帳を見せました。
 

私:なんか今日のエコーこっち向いてる!?

彼:ほんとやっ??すげーねっ??

私:母子手帳にパパの名前書くとこあるから書いてびっくりマーク

彼:……(固まる)

私:書かんの!?

彼:今、書かなかん?

私:なら、私が書いていい!?

彼:書くわ…

 
そう言いながら、彼は名前を書き出しました。

 

 

クローバークローバー


なんの沈黙だったのか未だに分かりませんが、母子手帳にはお互いに苗字の違う父と母の名前が刻まれました。

彼が母子手帳の父親の欄に名前を書いてくれるのか不安で仕方ありませんでした…。

しかし、彼が自分の名前を書いてくれた事で、私は凄く幸せを感じていました。

私の心の中には…

彼が母子手帳に名前を書いてくれた事で、今同棲している女性に対して

彼は、私の子供が一番大事と思ってくれてる

という勝ったような気持になっていたのです。

しかし、二人で名前を書いた母子手帳を眺めながら心の中に不安が広がり

赤ちゃんが大きくなった時に

「ママとパパの苗字はなんで違うの??

と聞かれたら

なんて答えよう…と悩んでいました。

そもそも結婚できるのか?
そしたら修正テープで苗字を書き直す?


それとも

子供に実は昔ね

と全部話すか…

未だに答えは出ていません。

そして彼がなんで書くのを渋ったのか

ほんとうの気持ちは今でも私には分かりません。

名前を母子手帳に入れれた事が幸せななはずなのに…

苗字の違う私と彼の名前を見てまた心に

グサッ…

とナイフを刺されたような傷ができたのを見て見ぬふりして母子手帳を大事にしまいました。