成熟スイッチ | 3人暮らしダイアリー

3人暮らしダイアリー

42歳で出産、のんびり綴る子育てのあれこれ

些細なことをケチる方が、よっぽど高くつく結果になるのです。

 

自分で稼いだお金でやりたいことを贅沢にやりたい放題出来るのは、なんて幸せなことだろうと思ったものです。

 

田辺聖子

「女は六十歳からよ。六十を過ぎてから、すごく自由になってくる。体力は落ちるけど、『こんな可能性もある』『こんな考え方もある』と、視野が広がるから生きやすくなるのよ」

 

基本的に、頼みごとをしてタダですむということは世の中にはないと思ってください。何かを頼んだ相手が動いてくれたら、たとえそれが叶わなくても、食事を奢ったりシャンパンを贈ったりということを忘れてはならないと思います。

 

イヤな気分から回復するには時間がかかります。人の不機嫌にいかに巻き込まれないようにするか、たとえ巻き込まれてもどうやって回避するかには細心の注意を払いたいものです。

 

林真理子の母

「お金を軽んじてはいけない。お金は、人を積極的にしてくれるし、可能性を広げてくれるの」

 

ファーストクラスに一度でも乗ったことがある経験と心の余裕は一生ものです。

 

宮内義彦氏

「僕なんかずーっとキャパ超えたことをやってきたんだよ。こんな経験は二度とないんだから、思いっきり楽しみながらやりなさいよ」

 

背伸びなくして成長なし。

 

仕事をするということは、いやなことがあっても耐え、自分を抑え、たとえ大嫌いな人とも折り合っていかなければならないということ。理不尽なことだっていっぱいある。だからこそ何よりも人を成長させ、人間力を鍛えてくれるのは仕事なんです。

 

「好きな仕事に就けるということは、人生の幸せの八割を得たということ」

 

仕事には「お金を得られる」と「生きがいを得られるという」二つの利点がありますが、その二つとも得られている人はほんのひと握り、私もありがたいことにその一人です。

 

好きな仕事に就くためにはどんな努力も惜しまい方がいい。しかし、かなわないことの方が圧倒的に多いのも事実です。

 

生きていくため、お金を稼ぐために仕事をするのは、呼吸をするように当たり前のこと。

 

もし、自分はつまらない仕事をしているが、もう好きな仕事に転職するなどの打開策はないと確信しているのなら、仕事はお金を稼ぐ手段としてパッと割り切って考えることも、人生を面白くするためには大事なことかと思います。

 

「お金を稼ぐ手段」と言ってしまうとストレートすぎてあまりに情緒がないですが、「好きな時間をくれる仕事」と思ってみる。それも人生も面白がるための一つの大事な才能だと思います。

 

仕事に本気で挑むのは当たり前ですが、成熟した大人の心得としては、遊びも中途半端にやらないこと。自分の時間の大切さ自覚してる人ほど、遊びにも惜しみなくエネルギーを注ぐのは当然のことですから。

 

自分がやりたいと思うことが見つかったのなら、あまりめんどうなことを考えず、まずはいろいろな経験を積んでいくことをおすすめします。そのうち丈夫な枝が何本か生えてきて、幹もいっそう太く立派になっていくことでしょう。

 

誰かからバッシングされた場合、

「なぜ、この人は自分のことを叩きたいのだろうか」

と考えるようにもしています。そうすると、いろいろなことが見えてくる。

 

年をとると長いスパンで物事を大きく考えられるようになるのです。

 

九十一歳で父が死んだ時には、

「人生はこんなふうにあっという間に幕を下ろすんだな」

ということを実感しました。親の死に目にあってはじめて、人が死ぬということの意味がわかる。最後に死というものを子どもに教えて、親はいなくなるのだと思いました。

 

世の中には時々、こんなことを子どもにいう親がいます。

「あなたの学費のために働いているんだからね」

たとえそれが事実であっても、子どもに伝えてはいけないと私は思います。子どもが、仕事とはお金と引き換えの苦役のようなものだと考えてしまう。私が娘に見せたかったのは、

「自分でお金を稼ぐと、こんなに楽しく生きられるんだよ」

ということ。娘はずっと「フン!」という感じでしたけど、いきいきとして生きる背中を見せることは出来たと思っています。働くことはつらいことばかりじゃないし、やりがいや、嬉しいこともたくさんある。そういうことを知ってほしかった。

 

成熟とは、「昨日のままの自分だと、少しつまらないよ」ということでもあると思います。少しずつでいいから、変わっていくということ。

 

一つ何かをやると必ず何かを教えてもらえる。つまりは、何もやらなかったら何も学べないということです。

 

ちょっとしたことでいいから何か新しいことをして、昨日とは少し違った自分になってみる。成熟にはキリがありません。毎日新しいスイッチを入れながら、自分の変化を楽しむことが出来たら、なんて素敵な人生でしょう。