先日出場してまいりました、mt富士ヒルクライムのレポートです。

春先に左脚の筋肉を痛め、参加できるかどうかすら怪しい状況だったのですが
本番直前まで痛めた脚を気遣い自転車での本格的な走行を控え、
その分、週末にはプールに通って体を動かしていました。
そのおかげで痛みはほとんど出なくなり、なんとか参加できる所まで回復させる事が出来ました。
結局ほとんど練習出来ていない状態での参加なので、タイムが悪くなるのは覚悟しなければならない状態ですが、まずはスタート出来るようになっただけでも良しとせねばなりませんね。

人気の大会で、前日に会場周辺の宿はどこも満杯状態になります。例年、宿泊先の確保にはかなり苦労するのですが、今年はもう諦めることにしました。僕にはいつでもどこでも宿泊できる専用の宿があるではないですか!高級ホテル、「ホテル ハイゼット」(車中泊の事を指す)を利用することにしました。

もはや手慣れて来た感じすらある車中泊、ほとんどストレス無く、気持ち良く眠れました。

そして迎えたレース当日。
駐車場入り、アップ、朝食と順調にスタートへの準備を進めていましたが、スタート一時間前にお腹を下してしまうアクシデント発生!急遽ピットインを余儀無くされされ、スタート前のイベントに参加できなくなってしまいました。もともと開会式等はスルーしても良いかなってぐらいの気持ちだったので、予定通りと言えばそれまでですが。
そんな訳でパレード区間の途中から自分のスタートグループの集団に入ってレーススタートです。

コースは富士山五合目へと登る有料道路、富士スバルライン。距離約24km、獲得標高約1300m、平均勾配約4%というコースプロフィールです。
料金所手前に設けられたスタート計測区間を通過したところで、リアルスタート!

スタート直後は、とりあえず90分以下を目標に走り始めます。
この90分というのは、大会で定められている指標となるタイムで、クリア出来ればレース後に送られてくる完走賞のステッカーやコラムスペーサーがブロンズ色になります。例年僕は85分前後でゴール出来ていたので、まずはいつもクリアしているこの条件を今のコンディションでクリア出来るかどうか試してみようということ。
僕はここ数年はスタートから5km毎に自分のタイムを確認する事にしており、過去のデータもガーミンで記録できています。
そのタイムから検討すると、有る程度脚を残しつつ、最初の5kmを20分程度で通過するのが、最終的に90分をきるための絶対条件でした。
心拍計を頼りにペースを作ります。僕が1時間半ほど維持できる心拍の上限は180弱といった所。これを大きく超えるような心拍で走ってしまうと、間違えなく途中で脚がなくなってしまいます。5km 20分を目指してギリギリの心拍で登って行きました。しかし、やはり付け焼き刃でのクリア出来るようなタイムではありません、180の心拍では、20分を下回るような速度に達しないのです。かといってそれよりペースを上げれば当然心拍数も上がり、体感的にどう考えても最後まで持ちこたえれるような感じではありません。
180前後を維持して5kmを通過しましたが、20分を大きく超えてしまいました。
事実上、ここで僕の今年の富士ヒルは終わってしまいました。
プチンとモチベーションが切れてしまい、ペースをさらに落としてしまいます。
左脚がまだ完全な状態ではないという不安もありました。
90分をきれるなら多少のリスクも覚悟で最後まで踏んだかもしれませんが、それもかなわなくなったので、あとは無理せず楽しもうという事に。
メンタルでもフィジカルでも、弱さを露呈してしまいました。

しかしながら、そうして落ち着いて走ってみると、今後の課題や自分の今の状況もいろいろと見えてきます。
まず感じたのは、当たり前ですが、脚が弱くなっているという事。それに対して、心肺はそれほど衰えを感じませんでした。160~150あたりで走っていても、それほど苦しさはありません。走れていた頃と同じ180付近でも十分に維持出来そうでした。しかし、脚の方はそうは行きません。登れば登るほどに、以前よりもどんどん疲れが溜まっていきます。乳酸が溜まって行く感覚がありありと解りました。
ここしばらく、脚を使わずスイムで心肺のみを鍛えていたようなものですから、まぁそうなりますよね。
それから、ペダリングもうまく出来ていませんでした。この日はアルミベース、カーボンバックフレームのアンカーrcsー7で走りましたが、アルミフレーム独特のBB周りの硬さを活かした軽い回転を維持するペダリングがまったく出来ていませんでした。以前なら当たり前にやっていたペダリングです。なんとか早く思い出したいところですね。

さて、そんな様子でもレースは五合目へ向けて続いて行きます。
ここから、もう一つの戦いが僕を待っていました。
富士ヒルクライムに挑む全ての選手は、全員がこの敵と、あるいは天使と戦わねばなりません。
ほとんどの選手がスタートラインを潜った後から、ヤツは追ってくるのです、最強のママチャリレーサー、キクミミモータースさんが、もちろんママチャリで初音ミクのコスプレ姿で猛然とロードレーサー達をぶち抜いて行くのです!
今までは僕がキクミミモータースさんから物理的に後ろから抜かれる事は無かったのですが、今年ののペースをでは途中で追いつかれてしまいます。
何処かで抜かれるのではないかと、覚悟して登っていましたらやはりやってきました。ママチャリに装備されたスピーカーから流れるボカロソングが、追い抜かれる者にはまるでローレライの歌声にも聴こえます。遂に来たかと後ろを確認すると、あっという間に僕を抜き去っていきました。キクミミモータースさんに抜かれた直後、周囲の選手たち数名が追走を開始!キクミミトレインが形成されました。せっかくなので最後尾に飛びついてみる僕。流石のハイペースです。僕の前をはしっていた選手が力付き中切れがおきてしまいました。どの道最後まではついていけないので、僕もそこで追走をやめて後は一人で五合目を目指します。

その後は順調にレースを進行。ゴール直前に現れる平坦区間を気持ち良く飛ばして、五合目に到着。
タイムはサイコン計測で1時間55分。
最後に参加した一昨年よりも28分ほど遅れています。
織り込み済みだったとはいえ、やはり不甲斐ないタイムですね。


次のレースはしばらく間をおいて、9月に千葉県で開催されるGSRカップにエントリーしています。
ちょっと変わった趣向のレースですね。
どんなレースかは、また改めてブ ログにさせていただくとしましょう。