私は家事の中で一番、掃除が嫌い。
せっかく頑張って綺麗にしたのに、すぐ水回りとか汚くなるから。



今日も、本当は朝から掃除する予定だったのに、別のことやってて。
ようやく重い腰を上げて、とりあえず部屋全部を掃除機かけた。



潔癖症でも不潔症でもない。
ただ、床が髪の毛だらけだったり、水垢が付いてたりすると気になる。
だけど、なんだかんだ理由付けていつもやらない。



掃除機かけながら「なんでかな?」って、これまた口から声に出してみたら。
思わぬところから、それは来た。



母への恨み



母への恨みは常々あったんだけど、まさかこのタイミングで来るとは思ってなかった。
私の母は、家事全般毎日きっちりこなして几帳面な性格、料理も上手、主婦の鏡みたいな人間。
だから実家は、傍から見たら生活しやすい環境だと思う。



だけど、その反面子供にも厳しくて。
(将来自立できなくなるとか、人並みに生活できるようにと)



掃除や洗濯の手伝いさせたり、何かできてないことが目に入ると逐一叱られる。
テレビも自由に観れないし、箸の持ち方や鉛筆の持ち方まで愚痴愚痴言われる。



常識とか世間体とかを気にする、よくあるお堅い人。
そういえば母方の祖母も、孫に厳しかった。。
そして常にお金の管理も厳しく、未だにお金ないからってパートして疲弊してる。
15年前に父の転勤で今の実家へ引っ越して来た時も、見知らぬ土地で苦戦してたのを覚えてる。



そんな母が、昔から嫌いだった。
よくそんな縛りがあって生活できるなあ、可哀想だなあって、勝手に思い込んでた。



私は、早く家を出て自由になりたかった。
自分は母と違う生き方を見せることで、成功することで、幸せになることで、ざまぁみろって言ってやりたかった。



毎日のように怒られてたけど、懲りずにだらしなく生活して母を困らせてた。
だから、汚いところが気になってるのに掃除しないってことは。

もしかしたら、母への復讐なんじゃないかって、思った。



貴方が昔から手を焼きながらも懸命に育てた子供は、残念ながら出来の悪い子に育ってしまいましたよと。
家を出て、もう社会人にもなったのに、母の目が常にある訳でもないのに。
まるで当てつけのように、行動していた。



反抗期の高校生か!ってくらい、拗れてたかもしれん。
それでもって、反抗的になれば構って貰えるって思ってた節もある。

いつまでも手のかかる子供だねって、自分のことを見ていて欲しかった。



更に、頭を過ぎったことは。
私が姉妹の中で一番色々やらかしてきたし、迷惑かけてきたってことは。
逆に、親も私のことを恨んでるんじゃないかって気持ち。

私さえいなければ、お母さんは毎日私のこと怒らなくて済んだし、ストレスも軽減されたし、家族円満で過ごせたかもしれない。



私って、生きてていいの?
私って、この家族に生まれてこない方が良かったの?

という、誰にも答えがわからない問いが、急に頭の中でグルグル巡った。



底にあるのは、「ごめんなさい。私なんかが生まれてきて。」という罪悪感。
数々やらかして、親に怒られて、の毎日を過ごして、発散されることなく蓄積されてった気持ち。



それに気づいた瞬間、号泣。
人間ってこんなにワンワン泣けるのかってくらい、大号泣しながら掃除機かける奇妙な光景。
(掃除機を強にして音をデカくすることで、泣き声をカモフラージュできた笑)



でもさ、それって私だけの思いではないんだろうね。
母だって、長女の私を試行錯誤しながら育てて、私と考え方は違う癖に、お人好しとか怖がりと見せかけて度胸あるような、根本の性格は似ていて。



だから、思いっきり恨んでるって吐き出して、ごめんなさいって泣いて、全部全部出し切ったら。

もう、自分のために生きようって腹が据わった。思い知らされた。

いいよ、母に私の背中を見せようとかさ、私が幸せだったら勝手に見るから。



多分、厳しい母の元に生まれなければ、この恨みにも気づかなかったし、自分がこんなにも自由に生きたいと思えなかっただろう。






一年ちょっと前の、家を出る時に、そういえば母のこと書いたなあと思い出してブログ読んでみた。
この時は言葉が薄っぺらく感じてと、今の方が体感も文字起こしも格段に良くなっていて。
同じ自分に思えないね。笑い泣き






母が死ぬまでに行きたいと行っていた、南の島。
(何の島かは忘れたけど)
私も、行きたいな。。