アンズは12月に入って調子を崩し、
単位を取るためにはもうあまり休めないのに、時々学校を休みました。
「頑張るしかない。」と言う日や、
「もう、全部やめちゃいたい。」と言う日もありました。
「全部やめちゃいたい。」と言う時は調子が悪いときです。
辛いからそう言うのですが、心の底では「頑張って単位を取りたい。」と思っているのです。
そんな時に、
「頑張らなくちゃ。」と言うのは酷な話です。
そんな時私は、アンズの辛さが少しでも和らぐよう、話しかけたり歌を歌ったりしました。
歌を歌う・・・・私には、もうそれしか思い浮かばなかったのです。
少しでも気分が変わるきっかけになればいいと思いました。
辛い気分の時、放っておくとますますその中に入り込んでしまい、具合が悪くなってしまいます。
気をそらすこと、流すことは医師からも指示されています。
それは、「統合失調症にならないように治療しましょう。」と言われているアンズに対して指示されたことです。
私は、アンズが辛そうなそぶりを見せればすぐにアンズのそばに飛んで行きました。
そんなことが1日中続いた日もありました。
私も疲れ果てました。

アンズが無理をすれば、具合が悪くなることはわかっていました。
学校に全く行かれなくなることも考えられます。
私はアンズが学校に行っても、休んでも心配でした。
でも、アンズが立て続けに学校を休んでも、
「学校に行きなさい。」とは言いませんでした。
アンズが本当に辛そうに学校に行く準備をしていても、
「今日は休んだら?」とも言いませんでした。
アンズは、学校から送られてきた欠課表
(授業を欠席した回数が教科ごとに書かれています。
これを見ればあと何回休んだら単位を落とすかがわかります。)を見ながら、自分で決めました。
きっと、アンズの判断が1番正しいのです。
アンズは無意識に自分で調整しているのだと思います。
それに、自分で決めることが大切なのだと思います。
自分で決めて行動したことは、自分で納得して行動できます。
それに、あとあと、どんな結果になっても、自分で納得できますから。

神経症という病気を持っている私は疲れやすく、
気を張っていられるのは1ヶ月が限度です。
でも、アンズが頑張っているのだから、私が弱音を吐くわけにはいきません。
最後まで支え抜きます。