🟣あなたを想い続けて私は猫になった第21章
新しい出会い
「勝手に縄張荒らすんじゃないぜ!」
声のトーンが変わり
ドスの聞いた怖いお兄さんの口調になった
(縄張り…)
「そうさ!縄張り!知らねぇのか?
お前この辺じゃ見ない顔だな。何処からきた!?」
東京…
「は、はーん。どうりでお高くとまっていると思った」
お高くだなんて!(シャーッ)
全身の毛が逆だった!
「ははは!怒るなって。おまえ運がいいぞ。
ここは俺様の縄張りだからな。見なかったことにしてやるよ」
あ、あ…どうも
美鈴はベコリ頭を下げた。
「ちょいとついてきな」
寅猫はチラッと横目で美鈴を見て言った。
(なんかムカつく)
でも今は言う通りにしないと。
お腹空いた…
寅猫に着いていくと公園らしき場所が見えてきた。
誰かいる?
あ、猫がいる
何かされるんかな。怖い。逃げる?
寅猫はくるっとふりかえった。
あそこにいると飯くれる人がいるんだ。
朝と夕方来てくれるから
しばらくあそこに居るといいさ。
俺様の縄張り菅内だから大丈夫。
そういうと寅猫は猫たちの方に歩いて行った。
美鈴は後についた。
第21章後編へ
