再び訪れた恐怖

美鈴は恐る恐る鏡を見た

あ!!

鏡には黒猫が映っている

目を擦った。
激しく瞬きをした
やっぱり…変わらない。

また現れた猫

今までにも何度かこんな経験をした
でも朝目覚めると元に戻っていた

こ、今度もきっと戻っている

戻っているよね?

鏡に映る猫に話しかけた

ふふふ…

なんだか笑える

体の力が抜けてきて
美鈴はそのままベッドに倒れた込んだ

それは現実に

夢を見ていた

何やら大きな影のようなものに追われている

それは次第に猫の形に変わって

美鈴を飲み込もうとした

きゃあーー!

飛び起きた

はっ!

手を見た

黒い毛は無くなっていた

戻った…

今の夢は何度も見ている気がする

汗をかいたな

美鈴はシャワーを浴びようかと思い

浴室に向かう

また浴室には湯が張られいた

未来のわたしがお湯を入れてくれたかな

軽くシャワーを浴びてから

美鈴はお湯に浸かる

ボーっと天井を見ていた

いつか。いつか私は猫になってしまうかもしれない

…なるだろう

猫になる前にやらなくてはならないことを考えていた


第10章(前半)

後半に続く