記憶
会社に退社の挨拶をして
同僚から花束を頂いて
まるで寿退社のように見送られ
わたしは会社を後にした。
辞めるまではものすごく悩みもがきながら
執着ありありでいたのに案外あっさりだった。
空を見上げると
今にも泣き出しそうに
黒い雲が私の頭上で待機している。
暫く旅に出ようか
いや。。体が重くてそんな気分にはなれないな。独り言を言いながら駅へ歩いていた。
ん?
駅までの道
いつも通る道
こんなところに雑貨屋あったっけ?

引き込まれるように美鈴は店に入った。
近代的な外観とは想像できないくらい
かなりなアンテークな作りになっていた。
店内には人の気配はなく
異風な雰囲気がしたが
かえって落ち着いて見て廻れる
店内に流れるBGMが妙に心を落ち着かせた
いい香りがする
お香かな。。
入店した時は気づかなかった?
お香の香りとBGMで癒され
店を出ようとした時
店内の奥のほうが
一瞬光った
。。気がした。
そこには黒猫の置物が鎮座してた。
まさかね?
薄笑いしながら黒猫の置物に近づいた。
何か語りかけそうな。
吸い込まれそうな瞳を見つめていた。
ふいに
背後から気配を感じ
美鈴は静かに振り返った

会社に退社の挨拶をして
同僚から花束を頂いて
まるで寿退社のように見送られ
わたしは会社を後にした。
辞めるまではものすごく悩みもがきながら
執着ありありでいたのに案外あっさりだった。
空を見上げると
今にも泣き出しそうに
黒い雲が私の頭上で待機している。
暫く旅に出ようか
いや。。体が重くてそんな気分にはなれないな。独り言を言いながら駅へ歩いていた。
ん?
駅までの道
いつも通る道
こんなところに雑貨屋あったっけ?

引き込まれるように美鈴は店に入った。
近代的な外観とは想像できないくらい
かなりなアンテークな作りになっていた。
店内には人の気配はなく
異風な雰囲気がしたが
かえって落ち着いて見て廻れる
店内に流れるBGMが妙に心を落ち着かせた
いい香りがする
お香かな。。
入店した時は気づかなかった?
お香の香りとBGMで癒され
店を出ようとした時
店内の奥のほうが
一瞬光った
。。気がした。
そこには黒猫の置物が鎮座してた。
まさかね?
薄笑いしながら黒猫の置物に近づいた。
何か語りかけそうな。
吸い込まれそうな瞳を見つめていた。
ふいに
背後から気配を感じ
美鈴は静かに振り返った
