文章が書きたい! -9ページ目

文章が書きたい!

メールでも企画書でもチャットでも、何か文章を書いた時、
「この文章で伝わるか?」「もっと言い回しを変えてみるか?」「この言葉の使い方はあってるのか?」と考える。
そんな、文章を考察している時がもっとも幸せと感じる男が、
文章を書く仕事に就く夢を目指す物語。

お出かけかばんを肩にかけ、
両手にスーパーの袋を下げながら、
いつもは曲がらない角を曲がった。


薄桃色のカーテンが、視界を覆った。
数年ぶりに見る光景。
「ひさしぶり」
心の囁きに応える様に、風が吹いてカーテンが揺らいだ。
その美しさに目を奪われて、思わず歩みが止まる。


肩や腕にズッシリとかかっていた荷物の重さがフッと消えた。
心が洗われた気がした。


2015040201_桜


スーパーに買い物に行った帰りに公園に寄ってみたら、
満開の桜が出迎えてくれました。
花見をしたのは何年ぶりか……本当に久々に桜を見た気がします。


桜の華が作るアーチの下を潜り抜けて、
風に舞う花びらを見ながら少しだけゆっくりしました。


刺身が痛むので長居できなかったのが残念。


たった少しの時間だったけれど、花見って良いものだ。

ハンガリーに伝わる民話に「勇者ヤーノシュと黒龍フェルニゲシュ」というものがあります。
主人公のヤーノシュが、黒龍にさらわれてしまった王女を助けるお話。


そのお話を読んでいると、
思わず声に出して「ああ、これめっちゃ好き」って言っちゃたほどの面白い部分がありました。


―前半省略―
色々あって黒龍フェルニゲシュの根城に王女を助けに来たヤーノシュ。
黒龍が留守のうちに、王女を馬で連れ出す事に成功しました。
やがて黒龍が帰宅すると、なにやら自分の馬が騒がしい。
黒龍は厩に赴き、馬に尋ねます。
「どうした? ノミでもたかったか? 食い物や飲み物が足りんのか?
 それとも、俺様の美しい妻がいなくなったのか?」
「食べ物も飲み物も十分です。ですが、奥さまはいません。連れ去られました」
「食事の後でも、間に合うか?」
「食べて飲んでも、大丈夫。葉巻をどっさり燻らし、落花生をどっさり噛み砕き、
 一寝入りしても大丈夫。私と一緒なら追いつけます」


黒龍と馬の暢気なやりとりが、彼らの余裕を表しているようで、
なんだか悪役としての風格を感じさせます。


黒龍は馬の言うとおり、ゆっくりと食事と食後の時間を堪能した後、
その馬に乗ってヤーノシュを追いかけました。
たちまち追いついた黒龍は、王女を奪い返してヤーノシュに警告します。
「今回は助けてやる、だが二度と同じ真似はしない事だ!」
ヤーノシュは落胆して帰っていきました。


後日、ヤーノシュは再び龍の留守を狙って王女を助け出しました。
前よりも良い馬を従えて。
黒龍が帰宅すると、また馬が騒がしい事に気づきます。
「どうした? ノミでもたかったか? 食い物や飲み物が足りんのか?
 それとも、俺様の美しい妻がいなくなったのか?」
「食べ物も飲み物も十分です。ですが、奥さまはいません。連れ去られました」
「食事の後でも、間に合うか?」
「食べて飲んでも、大丈夫。葉巻を2度どっさり燻らし、落花生を2度どっさり噛み砕き、
 二寝入りしても大丈夫。私と一緒なら追いつけます」
黒龍は、今度は食事や食後の時間をとるのもほどほどにした後、
その馬に乗ってヤーノシュを追いかけました。


馬が1回目の奪還よりもっとゆっくりしても大丈夫と、余裕の発言。
ところが、ここで黒龍は若干慌てている感じ。
どっちにせよ暢気に食事をとってはいる訳ですが。
結局また王女は奪い返されてしまい、ヤーノシュは3度目の挑戦を仕掛けます。
同じやりとりを行いますが、
今度は馬は「葉巻も落花生も寝入るのも3度してもOK」とかなりの余裕。
ですが黒龍は更に焦っていて、今度は何はともあれ急いで馬に乗って追いかけます。
余裕綽々な馬と、逆にどんどん焦っていく黒龍の対比が面白い。


ヤーノシュに追いついた黒龍は、今度は彼を八つ裂きにしてこらしめます。
手持ちの馬がいなくなってしまったヤーノシュは、良い馬を求めて旅立ちます。

またここで色々あるんですが、省略。
最高の馬を手に入れたヤーノシュは、再び黒龍の城へ赴き4度目の挑戦。


馬の騒がしさを聞きつけて、黒龍が厩を訪れました。
「どうした? ノミでもたかったか? 食い物や飲み物が足りんのか?
 それとも、俺様の美しい妻がいなくなったのか?」
「食べ物も飲み物も十分です。ですが、奥さまはいません。連れ去られました」
「食事の後でも、間に合うか?」
「いくら食べて飲んでも、大丈夫。永遠に眠っていても大丈夫」


4度目はもう永遠ときたか。
さすがにワンパターンだなーと思いましたが、次の一言でやられました。


「だって、どう急いでももはや追いつきませんから」


今まで余裕を貫いてきて、回を重ねるごとにその余裕度が増えていった黒龍の馬。
4度目も相変わらずの余裕だな……と思わせて、実は諦めての発言だったという裏返し。

このあと、ヤーノシュと黒龍フェルニゲシュの最終決戦へと話が進んでいきます。
民話ながら素晴らしい展開。
むしろ、民話だからこそ、かもしれない。



「3匹のこぶた」も、ワラの家、木の家と吹き飛ばされて、最後にレンガの家で耐えるという

3回同じ事を繰り返しています。

繰り返しは下手をすればマンネリ化を招きますが、うまく利用する事で話が面白くなる。

うまいこと身につけたいものです。


このお話が載っている本は絶版だったので、Amazonで中古品を注文しましたが、買ってよかった。
一緒に買ったユーゴスラビアの民話1、2も読むのが楽しみです。


【[恒文社版]ハンガリーの民話 池田雅之/岩崎鋭子/粂栄美子 共訳編】
「勇者ヤーノシュと黒龍フェルニゲシュ」より

ストラディバリウス
トリニトロトルエン
テトロドトキシン
ドコサヘキサエン酸
すべすべまんじゅうがに
ツィゴイネルワイゼン
ドストエフスキー


なんだか、つい声に出して言いたくなる単語たち。

思いついたらスマホにささっとメモってます。

挙げたものは、全体の4分の1くらいの抜粋。

音が持つ魔力の秘密が、彼らに隠れている気がします。


物語を作っていると必ずぶち当たる「命名」のターン。


人や物や場所や技名などなど、考えるの自体は大好きですが、何を重視すべきか迷います。


①:名前から伝わるイメージの明確さ。

②:単純な語感の良さ。


①はドラゴンクエストの呪文が素晴らしい。

メラは、メラメラ燃える炎の呪文。

ヒャドは、ヒヤッとする氷の呪文。


②はFFなどによく見られる変な造語が良くある。

FF零式より、主人公達の所属する「魔導院ペリシティリウム朱雀」。

さすがのFF。

意味はわからないけれどとりあえずなんだかカッコイイ……。


ついつい口に出してみたくなる、それでいてイメージもしやすくて

そんな名前を考え出してみたい。