夢の続き

杏平太

 

 

今朝見た夢は、いつか見た夢の続きだった。

彼女は、袋小路の奥の左側に小さな古びた板戸があり

右側にアルミらしき金属の格子のある小部屋に入っていた。

この部屋が何に使われるのかは、分からなかった。

小さなスナックか何かやるにしても小さすぎる空間だった。

前に見たときは、この小部屋に僕が近づいたとき目が覚めたのだったが、

今度は、僕は、その格子を両手で持ってグイっと力を入れると

比較的簡単に外れた。中にいる彼女は驚いて体をこわばらせていたが、

僕は左側の木戸を開けさせて、中に入った。

人が来て、見られてしまえば、おしまいの何の目隠しもない

この場所で僕は彼女を抱きしめた。

そして、この後どうするか思考をめぐらせた。

煮て食うか、焼いて食うか、とりあえずやめておくか?

彼女は、僕に気があるようだった。

だから、ちょっと抵抗の気配は見せるが、なされるがままになっていた。

彼女は、30前後だったろうか? 僕は自分の精力が持つか心配していたので、70を超えて現在に近い年齢であろうか?

あれこれ、思案しているところで、目が覚めた。

続きは果たしていつ見られることか?

 

                         *

 

夢の中で見たこと、その内容そのものによって、人は法的責任を問われることはない。

白昼夢すなわち妄想の内容についても同じことであろう。

しかし、それらの内容を記述し、公表するとき、人は法的責任を問われかねない。

法的責任能力ありなのである。ご用心! ご用心!

   (二〇二一年二月一五日)