初夢など

杏平太

 

 

2020年の初夢・・・・

自分の意識の中に・・・・なにか鬱勃と・・・・

よくもまあ・・・・浮かび上がってくるものだなあ!

自分の世界は神の世界とちっとも変わらないくらい・・・・

限りない世界なのだ

とはいっても もう4箇月も日記をつけていなかったなんて!

書き留めたいほどのものはなかった ということだ・・・・

夜明けころ 遂にそれがやってきた・・・・

終戦直後の物資不足の時代だろう・・・・

米軍から提供される物資が、食料や医療用具が・・・・ことこまやかに出現し

それを処理していく二人の医師は、テレビでよく見る役者? 又は芸人だった

トイレに立って夢は中断・・・・そのあと二度寝しても

夢の続きを見た記憶はない・・・・

その代わり 別の夢を見た

それはアナザーストーリーのような話だった

退職後開いた店で 自分が提供した料理を食べて 面会を申し込んできたのは

なぜか自分の息子のような男であった

なんと 料理人としてやっていくことが可能か アドバイスを求めて来た!

何かやり取りで行き違いがあったのか、自分はそれを断り

檪下荘の戸口で妻が干からびたカエルの死骸をその男に何回もぶつけていた!

ややあって、別の機会だろうか、カフェのようなスペース

他の客はおらず、その男とゆっくり話をする場面・・・・

自分は人生を送ってきて、なりたかった職業でまだなりたいと思っているのは

陶芸家と心理療法士くらいだが、医者と流行作家は向かないので、諦めた

みたいなことを言っている  他方で

そもそも料理人になりたいと思ったことはない などとも言っている

その男の興味の持ち方を多としている雰囲気だった

夢の中の自分の年齢はよく分からぬものだが、

老年であることはシュティエーションから明らかだ

男の年齢は、40から50歳、妻は若く見えた

金のやり繰りの算段がつかない2020年

やらなければならないことばかり多く

片頭痛に悩まされながら

スッキリしない日々が続く・・・・夢の中で

自由に過ごす時間を感じられたことが・・・・嬉しかった

淡々と生きるしかない・・・・

スッキリしない感じの合間に

気ままな時間を垣間見られれば

なんとかやっていける・・・・

父も晩年同様の苦しみを経験した

自らの力で頑張ろうとする限り、苦しみが続くことは・・・・避けられない

(二〇二〇年一月一三日)

 

   *

 

まゆのような形をした棺桶に入れられていた

ふと我に返ると、右足のふとももより下がなくなっているのに気付いた

どのようにして棺桶のふたを開けたのか

あるいはどのようにして外に出たのかよく分からない

誰かに向かって「足が切られた。早く取り戻さないと」と叫んだ

しばらくして、足は戻ってきて、うまく元のように右足の下にはまった

歩いてみようとすると何かぎこちなかった

これだけの夢だが、「足が切られた。早く取り戻さないと」と

寝言を言っていたようだ

足が切られた割には、妙に冷静だった

(二〇二〇年八月一三日)