詩集ってすげぇ | ちび子

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本好き猫 ちび子

谷川俊太郎著の「いつかどこかで」はがっつり詩集である。

母ちゃんが小娘の頃、近所の本を(文房具も)売っている不思議な薬局で、スヌーピーの漫画に出会ったそうだ。文庫本一冊¥300でおつりがくる時代である。その頃のスヌーピーは犬らしく四ツ足で歩いていた。作者はチャールズ・シュルツだが、訳者が谷川俊太郎。だから母ちゃんの脳味噌には谷川俊太郎=翻訳者というイメージが強い。

          

文豪ストレイドッグスが流行った時、中原中也ってこんな人なのか(そんな訳はない)と思った母ちゃんは角川文庫のアニメキャラがデザインされた中原中也詩集を手に入れた。中也の詩は教科書に載っていたのを幾つか知っていて、改めて読むと詩ってこういうものなのかと納得した。で、じゃあ、谷川俊太郎も読んでみようと思ったらしい。 母ちゃんの父ちゃんの母ちゃんは「てふてふがゐる」ってな文章を書いた人で、母ちゃんはそんな文章をすらすら読める。だから中原中也も読み安かろう。でも、ほぼひらがなでかかれたたにがわのぶんしょうにはくろうしていた。ひらがなばかりで句読点が無く、読み方によって意味が通じなくなるのだ。勿論漢字が入っていて読みやすいのもあったが、詩ってこういうものなのか? と感じたらしい。文系の人ってすごいな。文字の向こう側に意味を見付けながら読むんだろう? A=B、B=C、なのでA=Cと云う訳にはいかない。

思わずにやりとする詩も何編か有った。文系の人みたいな崇高な解釈は出来ていないのだろうが、文章なんて読んだ者が感じたものが答えだろ? 俺にはそういう楽しみ方しか出来ないからな。