いつも思っていることだが、高校入試だけは人生において超例外だと感じている。ほとんど全てのことはやり直しがきく。ここだけは、幸せがどうとかいってられない。臨戦体制で勉強せざる終えない。なぜなら期限があるから。夏休みは正真正銘天王山といえる。

今の生徒たちは昔に比べてとても繊細だとかんじる。戦うとか競争とか、そこに勝つという価値観より皆と協力してよりよく生きる価値観を身につけている。本来とても素晴らしいことだ。僕みたいなおじさん世代よりよっぽど人間的で好きだ。だが、入試という勝負ではこれでは負ける。

学校で教え込まれる価値観は真面目な人間で問題を、おこさず、素直になんでもきく人間をつくりだす目的を感じる。だいたい、教育基本法にある人格の完成という言葉を意識して指導している教師はどの程度いるか疑問だ。

素直さも大事。協調性も大事だ。だが、自分を高める克己心がなければ何事もなし得ない。そこのところが疎かにされていると僕は思う。

大手の進学塾で周りを押さえつけても勝つことを叩き込んでいる塾もある。昔は批判的に見ていたが、彼らの先見性は認めるようになった。

ベストは勉強し受験に勝利することが人生でプラスに働くということに、一人一人の価値観を繋げることにあると思う。理想論で甘いことを思っていることも自覚している。だからギリギリまでいつも考えて、来てくれている生徒それぞれにとって最高の学習時間を提供できるように準備したい。