少し休んだぐらいで、さすがに書きたいと思うことも
そうそうは浮かんでこない。
ましてや無性に書きたいという気持ちは僕にはない。
それでもキーを叩くことで、なにかが生まれてくる可能性は
びんびん感じている。それは文章を書く才能とかじゃなくて、
書くことで不安以外の未来を想像できるということである。
最近は、『1Q84』を読み返している。3回目になる。
僕は別に物語の理解を深める為に読んでいるわけではない。
そこにはまともな世界があるだろうという安堵を求めて
読んでいる。
疲れて帰って来た身体を癒す為に、それなりのうんちくによって
完成された自家製のコーヒーの飲みながら、物語を読み込む。
「世界の終わり」という言葉(僕が最も好きな文学表現)
がおそらく同じ意味で今回、
「王国の到来」という言葉に新しく表現し直されてところに
初めて気付いた。とてもスマートな新しい表現だな。
その瞬間に僕は救われている。
音楽はずっとマイルスを聴いている。
といっても僕は手持ちの3枚をずっと交互に載せて
A面、B面をランダムに分けて聴いている。
ここへ来てようやくマイルスの良さがわかってきた気がする。
初めてマイルスのCDを買ったのが28ぐらいだから、
6年近くかかっている。
6年も聴き続けて、というかその間に5枚レコードを買い足してる
わけだからけっこう好きなんだろうと思うんだけど、
今みたいにイイと素直に思い、
自分の血肉にするまでは相応の時間を要するということだろう。
なんでもそうである。