俺は悲しんでるんだろうか?


学校も終わり、一人で帰ってると、それを思う。

未練があるから、悲しいのは仕方ないと思う。

でもそれは、ひとみがいないから?


それとも、セックスの出来る良い女が、いなくなったから?

さらに、その女が、俺以外の男とセックスしてるから??


答えは出ない。

いや、全て正解なのかも知れない。


このままではいけない。

それは分かっていても、すすめない。

新しい恋愛も考えている。

選ばなければ、誰かしらいるだろう・・・。

でも、良い女の後にブスと付き合うのは、

高級フレンチ料理の後に、残飯を食べれますか?ってと聞いてくるぐらい失礼だ!!


しかし、美人はブスに比べて、絶対的に少ない・・・。

たしかに、俺は焦りを感じている。

余裕がなくなったと言うべきかも知れない。

進路の事もそうだが、

今、俺の中ではひとみの事を考える時間が、一日のほとんどを占める。

ひとみは今年初め頃に付き合った女だった。

一つ年下の美人で、笑顔がとても似合う女だった。

俺は、口が悪いから、沢山傷つける事も言ったが、イザコザを乗り越えながら付き合っていた。

それなりに上手くいっていると思っていた。

しかし、

別れの日を迎えた。

なんだか分からないうちに、僕達は別れたのだ。

それは、ひとみの一方的な別れ方によって、

強制的に終わらせられた。

元々、娼婦のような女だった。

それも分かっていて付き合っていた。

単純に、俺と付き合うのも飽きて、他の男と遊ぶ事にしたのだろう。短い期間で、どんどん男を乗り換えていく女らしいし、自分でも平然とそんな話をしていた。

それでも、何も分からないうちに、別れを言われるのは辛かった。そんな女だと知りつつも、俺はひとみが好きだった。いや、今でも好きなのだろう。だから、こんなにまで、ひとみの事を思い出してしまう。

語弊が生まれる言い方かもしれないが、ひとみが死んでしまえば良いのにと思う。ストーカーが、自分の好きな人を殺す、または傷つける気持ちが、自分も一瞬だが分かった。もっとも、そんな事は出来ないが。人を好きになると言う気持ちは、とても恐いものだ。良いように働けば素晴らしいものだが、悪いように働けば狂気を生むのだろう。昔、何かの本で読んだ事がある。『愛情と憎しみは同じ感情である』と。愛しているから、憎しみが生まれると言う事なのだろうか・・・。

ひとみの事は忘れたい。

最初から、無かった事だったら、こんな事にはならなかったのに・・・。今更、そんな事を嘆いても意味が無いのは分かっている。分かっていても、どうしたら良いのか分からない。

しかし、もう一人を本気で愛する事はやめようと思う。

それは傷つきたくない自分の、唯一の防衛手段だ。

それに、今までも、大して好きでもない相手を、彼女として付き合う事が出来たし、それを疑問に思わないでそれなりにやってきた。相手もそれなりに満足して付き合っていけた。俺は、それで良い。それが良いのだと思う。恋愛のスタイルと言うのがあるのなら、きっとそれが俺のスタイルなのだろう。

健が「寝ているかも」と発言するのは、

何も深夜のバイトをしているからが、全ての原因ではないだろう。全ての生徒がそうだとは言えないが、ウチの大学の生徒はやる気がない。むしろ、やる気を出せと言う方が難しい環境づくりをしている。

コレは自分の独断と偏見かも知れないが、

人間がやる気になるためには、きっかけが必要だと思う。

例えば、小さい子供が、将来の夢を語る時は、当然何かしらのきっかけがあって、その職業を言うだろう。

お父さんがケーキ屋さんだから、ケーキ屋さんになりたいと思ったり、テレビの野球選手がカッコイイから、野球選手になりたいと思ったり。見た事も聞いた事もない事を口走ったりしないだろう。例えば、下水の配管工事をする人になりたいと、いきなり言う事は無いと思う。

話は戻るが、とにかくやる気になる為のきっかけが必要だと思うのだ。

大学生活でやる気になるためのきっかけと言うと、

卒業するとちゃんと希望の就職出来るという保障。

大学に行く意味があるのだと、目に見える現実。

あとは、異性。

ざっと思いつくのはこんなところだろうか。

この大学では全てがない。

卒業して、まともに就職なんて出来るハズもなく。学校にある就職課などに、生徒が通う事などはない。たしかに良い大学ではないが、良い就職口がない事ぐらいは分かる知能の持ち主だ。

行く意味があるなって思う授業をしていない。役に立たないし、自分の能力として付く事を教えてくれない。さらに、資格獲得などの授業は全くしないのだ。

異性の問題。大学内の良い男、良い女の数は決まっている。その中でも、良い女の数がほぼ絶滅品種と言っても過言ではないだろう程に少ない。さらに良い女には相手が決まっている。その他で我慢できる程、忍耐力のある人ならば、何回も浪人して、もっとマシな大学に行くだろう。なので、異性目当てと言うのは不可能な大学だ。

大学の事を考えると、

どんどん気分が落ち込んでくる。

それでも、通わないといけないのだから、辛い。

俺は、辞めて、

自分の手で何とか未来を切り開く!!的な事は出来ないし、やり方もわからない。弱くダサい人間だと思われても仕方ないのだ。

キーンコーンカーンコーン・・・

こんな事を考えている間に、2限が終わっている。

また、何の知識も身につかなかった。

そもそも、この授業はなんだったけ・・・。

こうして授業が進むに連れて、

卒業も近づき、俺はどんどん焦りはじめていく。

俺が大学生になって3年。

小、中、高に比べて、大学の3年と言うのは短い。

時間的には変わらないだろうが、

短いと断言してしまう程、短く感じる。

それは、俺がつまらないと感じているからか、

それとも、どこかで満喫しているからなのか・・・。

つまらないと感じている理由は、沢山ある。

授業、人間、将来性、立地条件・・・etc。

たしかに大学は最低レベルの所だが、

それだけがいけないと思っている自分も、

最低レベルの人間だと3年も通っていると気付くものだ。

そんな事を考えながらも、俺は学校に通う。

卒業しなくてはいけないから。

実は大学に行く前に、俺は1年間道草をしている。

これ以上、お金を使うわけには行かない。

俺の金ではないが、

そういう気持ちになる。

それに、やめてする事も、行く所もない。

「つかさ!」

やや低い、特徴的な声で現実に戻される。

振り返ると、健がキャンパスの真ん中にある、階段を登ってこちらに向かってくる。

「おはよー。」

「おはよう。昨日はバイトだったの?」

「まぁね。もうすぐ辞めるけど()。」

健は、深夜でコンビニのバイトをしている。

だからかどうか分からないが、

バイトのあった日は、必ず学校には早く来ている。

と言っても、

図書館で寝ていたり、漫画喫茶で時間を潰したりするので、学校の中にいる時間は、いつもと変わらなかったりするのだが。

「もう違うバイトするの?」

「いや、しばらくは遊ぶ!!」

「そっか()。そいや、車にローンでオーディオとか付けてなかったか??」

「それは何とかする!!ってか、何とかなる()。」

健は車を持っている。

俺は車に詳しくないので、あまり分からないが、

普通の乗用車に乗っている。

健なりに、こだわりがあるらしく、

「外装よりも内装!!」

と言うのが、彼なりのこだわりらしく、

中につけるスピーカーとかにはこだわっているらしい。

しかし、俺も車を持っている。

新車で買った。

一括で大学入る前に買ったのだが、

俺は車にこだわりが無いし、愛着もない。

なぜ買ったのかは、便利だと思ったから。

どうして買えたのかは、また別の機会に話そう。

健も俺も車を持っていて、そして車で登校している。

別に、これがすごいわけではない。

この大学、場所も田舎でろくでもない。

俺達のように車で来るやつ大勢いる。

田舎だけに、無駄に土地はあるので、駐車場として利用しているようだ。しかも、しっかりと駐車場代金を徴収されている。この大学、金にだけは汚い。学費も他の大学に比べて高いが、設備費やら何やら色々取られている。

これで、授業はすばらしく、楽しく明るいキャンパスライフが約束されているならともかく、前にも言ったが、最低のキャンパスライフしかないのだから、嘆きたくもなる。

「今日も中抜けする?」

「わかんない、寝ているかも。」

「そっか、夜勤明けだしな。」

一日がこんな風にスタートしていく。

この話を、

さまざまな人に読んでもらえたらと思います。

コメントなど、優しい言葉をかけていただけたら、

それは、すごく幸せな事だと思います。

また、自分は、知らずに人を不愉快にさせるような発言をしてしまう事もあるかもしれません。

先にお詫びしておきます。

今日は雨だ。

起きた瞬間にそう思った。

別に天気予報を見たわけじゃない。

ただ、一つ、夢を見た。

それは、最近よく見る夢。

良いとも言えないが、悪いとも言えない。

甘美でいて、妖艶な女を思い出す。

それが、彼女だったのは1ヶ月以上前の事だ。

俺は愛していた。

あいつが去っていった今なら、確信できる。

けして、素行の良い女ではない。

それは、俺と会う前や、俺と会ってからの男関係が物語っている。

それでも、構わないと思ったのは、

俺があいつを、愛していなかったのか、

それとも、そんな事を抜きに愛してしまったのか、

今となっては分からない。

付き合った初めの気持ちや、理由なんて、

どうでも良いし、無意味な事だ。

それに、

その素行の悪さが、あの妖艶さを醸し出していたのも事実だ。

それも、含めてあいつだったのだ。

思い出はいつも、良い事しか思い出せない。

正確には、無意識で頭に出るのは、良い思い出だけだ。

悪い思い出は、意識していないと、甦る事はない。

夢と言う、無意識に見るモノの中では、

当然、良い思い出が再生される。

それも、着色された思い出が、永遠に続くかのように・・・。

あいつとの夢を見る朝は、

いつも同じ状態だ。

全身に汗をかき、

激しい胸の鼓動が、誰かに聞かれるのではないだろうかと思うほどに、鳴り止まない。

そして、なぜか、外は雨が降っている。

どんなに早朝に、

あいつの夢で起こされても、もう一度眠る事は出来ない。

別れた今も、あいつは俺の心を支配している。

俺の心の中に、あいつがいると言う事。

それは、胸に強い痛みや、傷を抱え込むと言うのと同時に、

俺を救っている事でもあった。

いつか忘れてしまうのだろうか?

俺にとって、それが幸せな事になるのだろうか?

忘れる事が幸せな事なら、

あいつを忘れないでいる事は不幸な事?

夢を見た朝はそんな事を考えずにはいられない。

俺の中での、あいつの存在は消える事がない。

「ひとみ・・・。」

雨の日の朝は、降り注ぐ雨をよそに、

ポツリと口からその名前がでる。