金管楽器で最低音を出せる楽器はチューバで、中でもB♭調のものが一般的にはいちばん管が長く、まっすぐ伸ばすと全長5メートル40センチほどになるそうです。





金管楽器は全てそうですが、ピストンやロータリーのレバーが3個とか4個(それ以外もありますが…)付いています。


なにも押さえないときには唇の調節しだいで、ド・ソ・ド・ミ・ソ〜 を出すことが出来ます。


で、2番を押すと半音1個分の長さの管を余分に迂回するのでそれぞれ半音下の、シ・ファ♯・シ・レ♯・ファ♯〜が出ますし…


1番を押すと半音2個分の長さの管を余分に迂回するので、シ♭・ファ・シ♭・レ・ファ〜が…


3番(1番と2番の同時押しも、同じ)を押すと半音3個分の長さの管を余分に迂回するので、ラ・ミ・ラ・ド♯・ミ〜が…


あとは、2番と3番で半音4個分、1番と3番で半音5個分…


こんな感じで全部押すと迂回する管を全て迂回するので、全長は更に長くなります。




で、以前市民バンドで、ハープのアルペジオ伴奏に乗ってフルートの旋律で始まる曲をやったことがあるのですが…


吹奏楽のバンドでハープを所有しているところは滅多になく、曲によってですがピアノやマリンバなどで代用することがよくあります。


で、我がバンドもピアノで代用することになり、チューバ吹きがピアノも弾けるのでお願いすることになったのですが…




チューバのセンスはとてもよくて、いつもはすごく上手にチューバを吹くのに…


ピアノ伴奏になったら指揮棒よりほんの少し早めに音が出てしまい、指揮者が止めて「棒に合わせて! もう一度あたまから」…


これを何度やり直しても、やはり棒より早く出てしまう…




で、チューバ吹きに言いました、「棒が下りるタイミングで弾くだけなんだから、簡単なんじゃない?」


チューバ吹きが答えました「チューバだったら、このタイミングでジャストに鳴るんだけど…」



チューバは管が長いので息を入れてから音が出るまで少しだけ時間がかかり、そのタイムロス分だけ少し早めに息を入れるようにしてジャストに音が出るようにしていて、それがカラダに染みついていたようです。



なので、鍵盤をおさえた瞬間に音が出るピアノでは、タイムロス分だけ早く出ちゃうことになっていたわけです。



理由がわかったので、あとはカラダに染みついた感覚より少し遅めに弾くように練習していましたが、かなり苦労していたようです。




チューバ吹きでピアノが弾けるって、ちょっとうらやましい…


以上