私は多くの玉を持っている。
透き通った美しい玉。
右手の人差し指と親指でその玉を持ち、その玉を通して人々を見ている。
その多くの玉は、その人々の思いの数々。
苦しみがあり喜びがあり悲しみがあり楽しみがあり、多くの様々な思いがそこにはある。
その多くの玉を自分の体内より取り出して手のひらに乗せる。
それでもその玉達はすべて自分のものだと知っている。
自分の中にすべてを取り込まず。それを表に出し眺める。
痛みは痛みとし、喜びは喜びとして。
そして、玉を取り出し置かれた空間でさえ自分のものとする。
その空間とは果てがないもの
幾多の喜びも悲しみも飲み込むものであり包み込むもの。
今ある悲しみは、苦しみは辛さはいつかはその空間に溶け込む。
返してあげる…
返してあげるだけだ…。
すべては返す、もと有った場所へ。
それが循環の始まり。
