ノヴォシビルスク駅は9,297kmにおよぶシベリア鉄道の主要駅で1893年開業。ここからモスクワまでは2日間、ウラジオストクまでは5日間かかります。ほかに中国の北京からモンゴルのウランバートルを経由してモスクワを結ぶ国際列車もあります。(平壌発の北朝鮮の車両を連結することもあります)。その場合、線路幅が各国で違うので途中のザバイカリスク駅で
車体をクレーンで持ち上げて車輪の交換をします。また、食堂車は各国で付け替えるようです。
セキュリティチェックを受ければ乗車券がなくてもホームに出られます。
18時なのに駅の気温表示は29℃。夏のシベリアは暑いです。
反対に冬は-30℃以下になることもあるようです。
スターリン様式のノヴォシビルスク駅の駅舎
当初、シベリア鉄道は当時のシベリア最大都市のトムスクを通るはずが、トムスクでオビ川を渡るには川幅が広く、湿地帯で鉄橋建設に不向きだったことから
トムスクより南を通ることになり、川幅が狭いノヴォシビルスク周辺が選ばれました。
この時点で小さな村だったノヴォシビルスクが鉄道建設を機に栄えて、現在ではロシア第3の規模の190万都市になりました。トムスクにとっては不運な話です。
2階の待合室。ソ連らしい造りですね。
以前は列車はモスクワ時間で運行されていたために、駅にはモスクワ時間と現地時間が並んでいましたが、今は駅舎内の時計は現地時間に統一。
ノヴォシビルスク製のチョコレートを売るお店や土産物店がありました。
ロシア鉄道のロゴ
車高が高く、乗り降りが不便です。冬場に凍結したら重い荷物を持っての乗降は大変そう。
こちらは近郊列車(エレクトリーチカ)乗り場。
構内に釣り具のキオスクがありましたが、週末にダーチャ(別荘農園)に行く人が買っていくそうです。ソ連時代に与えられた別荘はソ連の物不足の時は
市場から忽然と消えた野菜などを補うのに利用されましたが、物があふれる現代は完全に市民の娯楽の一部だそうです。
駅の近くに展示されていたソ連時代の蒸気機関車
2019年7月 ロシア・ノヴォシビルスク