独り暮らしのお年寄りに、

 意外と多い事故が、

  コンロによる火災。

 

 

 

浦辺粂子さんが亡くなった事故原因も、

 お湯を沸かそうと、やかんを火にかけたところ、

  コンロの青い炎が見えず、寝間着の袖に引火して、

   パニックになっての焼死だったとか・・。

 

全身の約70%に、

 やけどを負っていたそうです・・。

 

 

歳を重ねると、ハイカロリーの青い炎は、

 見え難くなるので、火傷したり危険です。

 

電磁誘導による加熱調理機、

 IH(インダクション・ヒーター)

  の普及で、火災による事故の危険性は、

   かなり削減されました。

 

今はもう、お馴みの、

 IHクッキングヒー夕ー。

 

 

 

卓上に置ける、小型のものや、

 最近では、ホテルにも設置され、

  旅先で、簡単な調理も出来る優れもの。

 

調理温度をコントロールしやすく、

 焦がす事なく安心、安全。

 

油の飛び散りを少なく、

 お掃除も、サットとひと拭きで簡単。

 

火を使わず、周囲の温度を、

 急激に上げる事がないので、

  この暑い時期に、部屋の冷房も

   下げることもなく省エネで快適。

 

 

良い事だらけの便利家電ですが、

 ここまで普及するのには、

 

 技術者たちの、並々ならぬ挑戦と、

  開発努力の歴史が・・。

 

IHの原理は、磁力誘導で発生した、

 磁力線が、金属製のお鍋に当たり、

  その電気抵抗によって、熱が発生します。

 

アメリカで発明された当初、

 お鍋は、IH専用の物しか使えず、

  フライパンとか一式買い買えなくては、

   なりませんでした。

 

そこは、ビジネスライクの国、アメリカ。

 

売りっぱなしで、対策は取っていませんでした。

 

そりゃそうですよね、IHは売れるし、

 付属する、鍋やフライパンも売れる。

 

日本で販売された頃、使い慣れたお鍋を、

 どうしても使いたいという、主婦の声に、

  立ち上がった、日本の技術者。

 

鉄やステンレス製の、加熱しやすい素材と、

 アルミや胴製といった、加熱しにくい物とを、

  コンロが判断して、動作周波数を切り替え、

   従来のお鍋も使えるようにしました。

 

さらに、高周波インバーターを改良し、

 小型化にして、炊飯器にもIHを取り入れ、

  IH炊飯ジャーを開発。

 

より美味しくご飯を炊けるようになりました。

 

売りっぱなしにしないで、

 ユーザーのニーズに応えて、

  さらに良い製品を作るのは、

   日本のお家芸!。

 

アメリカで発明された、オートメーションや、

 製造ロボットも、売り出した当初は故障続き。

 

それを、根気よく修理して改善して、

 使えるようにして、前よりもさらに性能を上げ、

  生産効率を上げて、発展してきたンですね。

 

私の会社も、このIHには、

 ちょっと関わってまして、

 

「IHクッキングで、土鍋料理が食べたい」

 との要望が、顧客から上がりました。

 

 

土鍋は金属ではないので、

 もちろん、IHでは使えません。

 

鍋に金属の粉を混ぜて、作る事も出来ますが、

 味の染み込んだ、従来のお鍋を使いたい。

 

何とか出来ないかと、考えたところ、

 

パンチングされた、ステンレスの板に、

 テフロン加工して、土鍋に沈めました。

 

料理と一緒に加熱しても、

 金属のエグ味はしないし、

  テフロン加工なので汚れない。

 

これは結構売れました!。

 

心臓ペースメーカー使用の方は、

 注意が必要ですが、CO2削減や、

  暖房器具など、IHヒーターの可能性は、

   高いと思いますよ!。