先日、ウクライナから、

 日本に避難してきた人たちが、

  東日本の震災資料館を訪れ、

 

祖国の悲惨な現状と重ねあわせ、

 日本人の、復興に対する思いと、

  底力に感動したというニュースを見ました。

 

戦争と災害、日本は幾度となく、

 困難から立ち上がってきた。

 

 

今年、ゴジラ70周年自然作となる、

 映画が公開されるとあって、

  期待して観ました。

 

しかも、日本で製作された、

 30作目とあって、

 

大ヒットした、庵野監督版

 『シン・ゴジラ』が、

  

近代日本が舞台になた、

 政治色の強い作品だったので、

  そこは、同じことをやっても・・。

 

ということで、『ALWAYS続・三丁目の夕日』、

 『永遠のゼロ』、『アルキメデスの大戦』の、

  ウッチャン似の、 山崎貴監督は、

 

戦後間もない頃の、焦土と化し、

 マイナスの状態から、

  国を立て直そうという、

   終戦直後の日本を舞台に選び、

 

全てを失った人々の前に立ちはだかる、

 絶望的な脅威を描くという、

  今までになかったゴジラを描く。

 

 

ハリウッド版ゴジラと違い、

 人間ドラマが、しっかり描かれて、

  放射能に汚染された地域や、

   

 米軍に武器を取り上げられ、丸腰の状態で、

  圧倒的に不利な状態から、民間人だけで、

   大怪獣に立ち向かわなくてはならない、

    この感じは、まさに昭和だなぁ〜。

 

 

ハリウッド版ゴジラや、

 映画『インディペンデンス』では、

  命を賭して戦うのに対し、

 

山崎版ゴジラは、命を軽視する、

 旧軍国主義のアンチテーゼ、

 

「明日を生きるため、

  大切な人のために生き延びる」

  

 ゴジラを、東日本の震災など、

  災害に見立て、困難を乗り越え、

   懸命に生きていこうという、

    日本人の負けじ魂をテーマにしていますね。

 

 

『ALWAYS続・三丁目の夕日』や、

 『ドラえもん』のように、ほのぼのとは程遠い、

  パワフルで、容赦ないゴジラの攻撃。

 

 

とにかく、近い!。

 

とにかく、強い!。

 

 そして、手がつけられないほど、

  凶暴で容赦ない!。

 

 

さすが、白組!、

 さすが、山崎貴!。

 

CGやVFXの作り込みがスゴイ!。

 

 

特に、日劇が崩れ落ちたり、

 山手線の木造床がボロボロになって、

  引きちぎれるシーンや、

 

  

 戦艦や、戦闘機のリアルさ、

  当時の骨董品とも言える、

   生活雑貨を、細かく再現して、

 

 

どこからどこまでがCGなのか、

 詮索するのを諦め、もう、

  映画を楽しむ事に専念しました。

 

『永遠のゼロ』、

 『アルキメデスの大戦』にもありましたが、

   終戦を経ても、まだ終わっていない、

    決着のゆいていない人たちの思い。

 

 

 

死を恐れ、特攻隊の任務を放棄し、

 初手で怖じ気ずき、ゴジラを仕留められず、

  取り返しのつかないことに・・。

 

『妖怪大戦争』で、子役だった、

 神木隆之くんが、そんな難しい、

  心理描写を演じられるまでに、

   役者として成長するとは。

 

 

あの、神木くんが絶叫するシーンは、

 『君の名は』では出さなかった、

   魂を鷲掴みにされた叫びでした!。

 

それと、キャストも完璧!。

 

佐々木蔵之介さんは、「鈴木モータース」の、

 社長さんのように、竹を割った熱い性格で、

  敷島と典子を我が事の様に気を配り、

 

 

 水島に対し、「戦争に行かなかった事は、

  幸せな事なんだ」と、言った言葉が、

   ジンときました。

 

 

山崎映画の常連、吉岡秀隆氏は、

 元海軍技術士官を演じ、

 

 最初は頼りなかった野田も、

  ゴジラの弱点を見つけるキーマンを務め、

   「この国は、命を無駄にしすぎた」

     という言葉が重い。

 

 

『バッドランズ 』、『怪物』、

 『ゆとりですがなにか?』で、

  あちこち引っ張りだこの、

   安藤サクラさん。

 

昭和顔でインパクトあった、おばちゃんを演じ、

 最初は感情的だった彼女が、

  段々と彼らに愛情を向けて、

   

 最後は、台詞なしで喜びを伝える演技が、

  さすがプロという演技に痺れました。

 

 

ゴジラとの決戦のクライマックスでは、

 あの有名な、伊福部昭さんの音楽が流れ、

  むちゃくちゃ盛り上がりましたよ!。

 

『永遠のゼロ』で流れた、緊迫感のある音楽は、

 『ジョーズ』か『白鯨』を思わせる、

   迫力がありました。

 

 

『三丁目』スタッフの職人が作った、

 今までにないリアルで”怖いゴジラ”。

 

今年一番の映画かもしれない!。