かわぐちかいじの人気漫画、

 『沈黙の艦隊』を、

  大沢たかお主演・プロデューサーで、

   待望の実写映画化!。

 

潜水艦を題材にした映画といえば、

 有名なのが『U-ボート』、 『U-571』、

  『クリムゾン・タイド』、

  

 

 

 邦画なら、『ローレライ』、玉木宏さん主演の、

  『真夏のオリオン』などがありますが、

    見えない敵との、深海での攻防は、

     手に汗握るものがあります。

 

 

 

『モーニング』で連載開始となったのは、

 昭和の末頃で、平成を経て、

  ロシアとウクライナの軍事侵攻が膠着する、

   令和の時代に、実写映画化されるとは。

 

 

日本の安全保障を題材に、

 漫画とはいえ、核ミサイル搭載の、

  原子力潜水艦を独立国家にすると言う、

   大胆な発想は、

 

 当時、平和な日本で、

  社会現象にもなる位、

   世界を震撼させました。

 

 そして、その結末も・・。

 

日米共同開発した、

 日本初の最新鋭原子力潜水艦を、

  事故を装って奪った艦長、

   

 海江田四郎(大沢たかお)を追い、

  鎮圧に向かう海上自衛隊の艦長、

   深町(玉木宏)との攻防戦。

 

 

見えない敵潜水艦との海中での戦いは、

 お互い腹の探り合い。

 

あらゆるものを駆使し、

 あの手この手で、敵を欺き、

  状況を把握する。

そこで海江田は、意外な戦術で、

 米海軍を航行不能にさせる、

  諸葛孔明も舌を巻く采配を見せる。

 

 

原子力潜水艦は、

 ディーゼル艦に比べ、

  結構うるさいンです。

 

原子炉のタービン音や、炉を冷やす為、

 冷却水を常に循環させる必要があり、

  潜水艦が停止しても、

   モーターの騒音が漏れてしまう。

 

もちろん、各国、最新鋭の潜水艦は、

 常にバージョンアップを繰り返し、

  そのウイークポイントを改善しています。

 

今はどの国にも、陸軍、空軍、

 海軍がありますが、

 

 中でも、潜水艦の乗組員たちの、

  信頼感と絆は、各国共通、

   むちゃくちゃ強いんです。

 

何しろ、狭い艦内で喧嘩しても、

 ”表へ出ろ!”なンて言えない環境ですし、

 

外界とも触れず、変化のない、

 むしろ、異変とか、変化に敏感でないと、

  死につながる、過酷な環境。

 

冷静沈着、酸素も貴重なので、

 お互いが、信頼し協力し、

  絆を深めないと・・。

 

もし、第三次世界大戦が勃発し、

 核戦争で、潜水艦のクルーのみ、

  生き延びたとすると、

   艦内が、ひとつの国家となりうる。

 

 

 

冒頭の、海江田のセリフ、

 

「海は、こんな木広大なのに、

  なぜ、人は争うのか?」

 

   と言う、哲学的な言葉が、

     染み入ります・・。

 

海には、明確な国境ばない。

 

なので、海で遭難したとき、

 国家や、人種に関係なく、

  どの国も救助に全力を尽くす。

 

 

 

原潜といえば、2000年にロシアで起きた、

 原子力潜水艦のクルスクの、

  悲惨な事故を思い出します。

 

乗艦員118名を乗せ、軍事演習のため出航した、

 原子力潜水艦クルスク艦内で、

  突然魚雷が暴発し、生存者23名を残し、

   艦隊は北極海の海底に沈没。

 

海中の異変を察知した、英国の海軍は、

 ロシア政府へ救援の意志を伝えたのに対し

  ロシア政府は、軍事機密である、

   クルスクには近寄らせようとしなかった。

 

悪天候により、救助作業は難航し、

 9日後にハッチを開けた時には、

  艦内に全域に浸水が及び、

   乗組員は、全員死亡が確認された。

 

乗組員の生命よりも、国家の威信を優先する、

 ロシア政府の態度と不手際に、

  乗組員の家族たちは、

   怒りをあらわに抗議する。

 

と、その時、抗議する母親の背後から、

 看護婦らしい女性が注射器をもってきて、

  母親の体に注射器らしきものをブスリ。

 

打ったのは「鎮静剤」だと言う、

 ロシア側の発言も、

 イギリスの専門家にいわせると、

  獣医が動物に使う「ノックアウト・ドラッグ」

   に似たものだと言う、

 

あの、ニュース映像は衝撃的で、

 印象に残った人も、多かったはず・・。

 

今思えば、ウクライナとの軍事侵攻も、

 世界の目よりも、自国のメンツ優先なのは、

  あの国では、当たり前のことなのか・・。

 

映画の事に戻りますが、

 映像も素晴らしく、

  潜水艦と潜水艦との戦闘シーンは、

 

 見やすいように、

  明るい背景のものが多いんですが、

   あえてリアルに暗く、

    臨場感を演出しています。

 

防衛庁、海上自衛隊の協力で、

 本物の潜水艦を使っての撮影や、

 

 老舗「白組」のCGも、迫力ありました。

 

 

役者も豪華で、

 冷静沈着の”大沢おやぶん”と、

  眉間にしわ寄せて、

   熱い演技の玉木さん。

 

『キングダム」でも共演。

 

 

潜水艦つながりの、

 『ローレライ』に出ていた、

   橋爪さん。

 

海つながりの、

 『釣りバカ日誌』の、笹野さん。

 

 

そして、主題歌は、

 B’zが楽曲提供した“、

  ”DIGNITY”を歌う、Adoさん。

 

 

 

 

 

すごい!、がなりを封印して、

 澄んだ声と、ファルセットで、

  壮大なバラードを、力強く歌う様は、

   まるで、”ローレライ”のような女神!。

 

 

ちゃんと、B’z風のフレーズになってるし、

 エンディングで、この曲が流れたとき、

  配信されて、何回も聞いているのに、

   鳥肌が立ちましたよ!。

 

ほんと、役者!、

 表現力半端ない!。

 

もうAdoさんも、この映画の、

 隠れたキャストですね!。

 

さて!、続編はいつかな?。