ハルシオン

急激に寒くなったと思ったら、
　25℃を越える、ぽかぽかと暖かい陽気が続いています。

このような、立冬を過ぎた時期の、
　春の様に暖かい日の事を、
　「小春日和(こはるびより)」といいます。

日本の”小春日和”にあたる言い回しは、
　世界中にあるそうで、
　　ドイツでは「老婦人の夏」、
　　　ロシアでは「年増女の夏」とよばれ、
　　　　アメリカの「インディアンサマー」などが有名ですネ。

ヨーロッパでも、冬の初めの穏やかな日の事を、
　「ハルシオン日」と呼ぶそうです。

「ハルシオン」と言うと、睡眠導入剤を連想しますが、
　「halcyon（カワセミ）」に由来するそうです。

古来、ギリシア神話では、
　ギリシャ東部に住む夫婦の夫、キュクスが、
　　ある時神の委託を受け、長い航海に出る事になった。

キュクスは、その航海中、
　嵐に巻き込まれ、命を失ってしまう。

嘆き悲しんだ妻のハルキュオネは、
　海に身を投じてしまう。

その妻ハルキュオネの父、
　風神アイオロスは、２人の死を哀れみ、
　　その後、カワセミに生まれ変わった２人が、
　　　冬至の時期に卵を生む間、
　　　　風を吹かさず静にしたことから、

冬至前後のこの時期、
　穏やかに晴れ渡る日のことを"ハルシオンの日"といい、
　　また、平穏で幸福な日を指す言葉となったそうです。