前田の美学 広島東洋カープ 前田智徳 (宝島SUGOI文庫)/迫勝則

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WBCで、連覇を目指す侍ジャパン。

強化試合とは言え、本番さながらの、
 ピリピリ緊張する試合の中で、
  
期待の先発、ダルビッシュが乱調するも、
 昨シーズン21勝した、2番手、
  岩隈投手が好投を見せたり、
   
イチローが、俊足を生かした初安打を打ったり、
 終って見れば、オーストラリア代表に、
  8対2で難なく快勝!。

イチローがバットを構えると、
 「オオーッ!」と歓声が上がり、
   フラッシュが焚かれる!。

日本の野球ファンが、鳥肌立つ程見たかった、
 イチローのヒット!。

やっぱイチローは、絵になる!。

そのイチローが、メジャー・リーグへ行っても、
 こだわり続けた背番号「51」番。

そのナンバーは、イチローの憧れの選手であり、
 8年連続、200本安打を達成した、
  彼の一番の目標である選手、
   
広島東洋カープ、前田智徳が、
 熊本工高時代につけていた、
  背番号だったそうです。

(鈴木一朗が、愛工大名電高から、
 オリックスへ入団する際、
  背番号「51」を希望したとか)

ロッテ時代、打率、打点、ホームラン数トップの、
 三冠王を3度も成し遂げた、
  驚異的な記録を持つ、
   現在中日ドラゴンズの落合博満監督も、

「おれは天才じゃない、
  天才は広島(カープ)の前田だ!」
   と言わしめた、
    天才、「前田智徳」!。


『前田の美学 』
  広島東洋カ-プ前田智徳

著者: 迫勝則
出版:宝島sugoi文庫
    562円+税

孤高にして天才!、日本で最も美しい打者。

両足のアキレス腱を負傷しながら、
 奇跡の復帰を果たし、
  なお理想の打撃を追い続ける、
   前田智徳の美学!。


前田について、こんなエピソードが、

東京ドームの対巨人戦で、
 センターライナーの打球を前田が後逸し、
  ランナーをホームへ帰してしまい、
   200勝まであと2勝という、
    北別府の勝利投手権は、
     前田のエラーによって失ってしまった。

しかも、ミスを犯した直後の打席で、
 センターフライに倒れ、前田は、
  悔し涙をこらえることができなかった。
   
ところが8回表、広島の攻撃で、
 前田が決勝2ランホームランを打ち、
  3-1で広島を勝利に導いた。

ヒーローインタビューのお立ち台には、
 当然、前田が選ばれるも、
 
「北別府さんに申し訳ない。」

「ミスを取り返さなければならない場面で、
   打てなかった自分が腹立たしい」

「最後にホームランを打ったところで、
  自分のミスは消えない。
   あの日、自分は負けたんです。」と、

ヒーローインタビューを拒否した、
 前田らしいエピソード・・。


また、炎のストッパー「津田恒美」、「江夏の21球」、
 山本浩二、衣笠の黄金時代はもとより、

江藤、金本、新井、緒形、野村、
 メジャーへ行った黒田など、
  なぜ、万年Bクラスと言われた広島カープに、
   多くの名選手が育って来たのか?。

なぜ、ブラウン監督が、退場勧告を受けると、
 カープが快勝するのか?。

そんなカープファンはもとより、
 野球を愛する、スポーツを愛する、
  全てのファンの血を熱くする内容が書かれています。

こんな沈んだ時代だからこそ、
 多くの人に読んでもらいたい本です。