お酒のランクに、松竹梅というのがあります。

洋酒のVSOP(俗名ベリー・スペシャル・
ワンナイト・パフォーマンス)
の様に、等級を示すモノとして使われています。

元々、松竹梅とは、縁起のいいものの代表として、
日本人に慕われていました。

それには、生命力と言う、
植物の持つ神秘の力に肖っていました。

松は、1年を通して緑を保ち、
殺菌力を持つ、パワフルな「長寿」の象徴。

竹は、短期間で真っ直ぐ伸びることから、
「成長力」や「出世」の象徴。

梅は、年明けて一番に香り立つ、
”生命力”の象徴。

それぞれ、古来から縁起が良いとされ、
優劣の順位は無く、庶民に慕われていました。

ところが、江戸時代の頃に、
天ぷら屋や寿司屋のメニューで、
折角、新鮮なネタを仕入れても、
お客さんが日持ちのしないネタを、
なかなか注文してくれない!。

特上や、上、並では、
プライドの高い江戸っ子は、
「並」を注文しにくい!。

そこで、お目出度い、
松竹梅に、ランク着けして、
折角の縁起モノだからと、
店に出した所、
宵越しの金は持たない、
江戸っ子の琴線に触れたらしく、
飛ぶように売れたのが、
始まりだと言われています。

松・竹・梅の準だと、
中流意識で竹がよく売れる事から、
松・竹しか置かない店も多いとか。

それもそのハズ、「竹」が、
一番コストが掛からず、
原価率が良いので、儲かる様、
工夫されているし、
お客も注文し易い!。

中には、松・梅だけの、
変わった店もあり、
どうして「竹」が無いのかと聞くと、
「ウチは、松・梅・竹(商売ダケ!)」
と言う、イキな答えが・・。

なるヘソ~!。