信長を殺した男~本能寺の変 431年目の真実~ 3~8巻・別巻
完結した。
おもしろかった。
原作者の明智さんは、明智光秀の末裔。
ご先祖様の不名誉を晴らすために、資料研究を長年続け、
その成果を本にまとめ出版し、話題になっていた。
読んでみたいと思っていたが、原作マンガで読めて、おもしろかった。
前回の大河ドラマでも光秀が主人公だったが、
本能寺の変の動機は、もひとつ明確になっていなかった。
本作は、資料を基にした想像だろうが、動機をもっと明確にしている。
「たぶんこうだったんじゃないか劇場」的に信じられる話ではある。
私にも、一般に伝わっているイメージとは違うんじゃないかという思いはある。
光秀のイメージのもとになった資料は、本能寺の変から、かなりたっているし、
時の権力者に有利に書かれていることは想像に難くない。
信長のイメージもしかり。
史実を捻じ曲げて己の有利に残す。
中国と韓国と、秀吉のやりそうなこと。
西尾市民は、忠臣蔵で同様の目に合っているので、明智憲三郎さんの気持ちはわかる。
主君を暗殺した謀反ものの子孫は、ずいぶん肩身の狭い思いで生きてこられたことだろう。
忠臣蔵も、お芝居、歌舞伎、映画、テレビであれだけやられると、
あれが史実ということになってしまう。
吉良の人も昔は、ずいぶん苦労したようである。
中国韓国の反日教育しかり。
それにしても罪深いのは、司馬遼太郎、司馬史観。
歴史学者でない作家が、読者が喜びそうなお話をヒットさせるとそれが史実と認識される。
物語りとして面白いが、実在した人物を登場させる以上、史実に基づいてもらいたい。
信長、秀吉、家康が、天下人として並び評され、愛知県では三英傑とよばれる。
それに対して光秀は、謀反もの、クーデター、私怨からの暗殺者、三日天下・・・と言われ、
全く評価されない。
やはり、信長、光秀、秀吉、家康の4人が並び評されるべきではないかと、
本作品を読んで思った。